松本・中町のギャラリーで「装飾品展」 漆や金、プラチナ使い「装いに華を」

AI要約

漆芸家・斉藤寛達さんの個展「装飾品展」が松本・中町のギャラリー「鳥乃子」で開催中。ブローチやイヤリング、ピアスなど約100点を展示し、漆を使った華やかなアクセサリーが特徴。

寛達さんの作品は木目や金粉、金箔を用いたデザインが美しい。イヤリングやピアスは金属アレルギーに配慮した素材を使用し、軽くて使いやすい。店長の彩美さんも愛用している。

同店は斉藤漆芸が運営し、1935年創業の歴史を持つ。木工品や漆器を中心に展示販売を行い、若い世代にも漆工芸の魅力を伝えている。個展は2回目で、5月31日まで開催。

松本・中町のギャラリーで「装飾品展」 漆や金、プラチナ使い「装いに華を」

 漆芸家・斉藤寛達さんの個展「装飾品展」が現在、松本・中町のギャラリー「鳥乃子」(松本市中央3、TEL 0263-50-6636)で開催されている。(松本経済新聞)

 ブローチやイヤリング、ピアスなど約100点を展示する。ブローチの形は7種類で、楕円(だえん)形や扇形のほか、滴のような形など、いずれも曲線が特徴的。パーツを組み合わせて寄せ木で作り、漆を薄く塗った後、異なる技法で仕上げる。金粉をまく「金仕上げ」は、重ね方で木目やつやの出方を調整。その上から金箔(きんぱく)やプラチナ箔を重ねて、より華やかな雰囲気にしたものもある。螺鈿(らでん)や卵殻でモザイク柄のようにしたものは、モダンな印象。拭き漆仕上げは、木目が一層際立つ。

 イヤリングやピアスも丸みのあるデザインで、パーツは金属アレルギーが出にくいというサージカルステンレスを使っている。店長で妻の彩美さんは「素材が木なので、軽くて使いやすい。私も愛用しているが、長時間身に着けても気にならない」と話す。

 2016(平成28)年にオープンした同店は、寛達さんが3代目を務める斉藤漆芸(塩尻市奈良井)が運営する。同社は1935(昭和10)年創業で、以前はびょうぶや家具の制作や沈金などが主だったが、現在は、調理道具や器なども多く手がけている。同店は木工品や漆器などをメインに、オブジェやアクセサリーも展示販売。2階はギャラリースペースとして、昨年から年2回のペースで自主企画を行っている。寛達さんの個展は昨年5月に続き2回目。

 「漆というと和のイメージを持つ人が多いが、洋服にもなじむ。1つあるだけで華やかな印象になるので、若い人も試してほしい」と彩美さん。ブローチは、ペンダントトップや帯留めとして使う人もいるという。「一つずつ表情が違うので、手に取ってじっくり見てもらえれば」とも。

 価格はブローチ=1万2,000円~。営業時間は10時~17時。5月31日まで。