伊勢エビ漁、本格スタート 一大産地の南伊豆町

AI要約

南伊豆町での伊勢エビ漁が本格的に開始され、漁師らが早朝から作業に取り組む様子が伝えられた。

漁港でエビが引き上げられ、地元の漁師らが熟練した技術でエビを取り外す様子が描かれた。

漁港で揚がったエビの大きさや価格、漁獲量の減少などが報じられ、海水温上昇と不漁の関連性も指摘された。

伊勢エビ漁、本格スタート 一大産地の南伊豆町

 国内有数の伊勢エビの産地として知られる南伊豆町で17日早朝、今季の漁が本格的に開始した。夜明け前から関係者が作業にいそしんだ。静岡県では16日に伊勢エビ漁が解禁され、漁期は2025年5月まで。

 下流漁港では、午前5時過ぎに2隻が帰港。早速漁師らが「網外し」と呼ばれる作業を始めた。漁は沖合200メートル程度の海底へ夕方に刺し網を仕掛け、翌未明に引き上げる。漁師らは蛍光灯の明かりに照らされながらL字形の金具を器用に扱い、エビを網から取り外した。

 この日、同漁港に揚がったエビは大きいもので体長30センチ、重さ350グラムほど。150~200グラム程度のエビが中心だった。地元の下流海老網組合世話人の谷聡将さん(31)は「エビを旅の目的として町を訪れてもらえたらうれしい」と話し、手際よく作業を進めた。

 町観光協会によると、24年度の漁協直売所の販売価格は1キロ7800円。23年度は同9720円だった。同年度の町内の年間漁獲量は9193キロで、21年度比でおよそ半減。15年度は4万3千キロ超だった。黒潮大蛇行に伴う海水温上昇と不漁との関連性を指摘する意見もある。