伊豆箱根鉄道と渋沢栄一との縁、再発見 修善寺駅開業100年で記念パネル

AI要約

修善寺駅が開業100周年を記念し、渋沢栄一と駿豆鉄道の関わりを展示する展示会が伊豆箱根鉄道で行われている。

駿豆鉄道が発行したガイドブックに渋沢栄一の揮毫(きごう)があることが明らかにされ、地域の魅力を紹介する役割を果たしていたことが分かった。

100年前の言葉が現在にも意味を持ち続け、開業100周年記念の電車も運行されている。

伊豆箱根鉄道と渋沢栄一との縁、再発見 修善寺駅開業100年で記念パネル

 伊豆箱根鉄道は31日まで、今月修善寺駅が開業100周年を迎えたことを記念した展示「渋沢栄一と駿豆鉄道」を同鉄道修善寺駅構内で行っている。伊豆箱根鉄道と新1万円札の肖像にもなった渋沢とのさまざまな縁が再発見された。

 1917年に事業を始めた前身会社「駿豆鉄道」と渋沢との関わりを記した18枚のパネルを展示している。駿豆鉄道が19年に発行した沿線ガイドブック「駿豆鉄道案内」に、渋沢が揮毫(きごう)した事実を明らかにしている。

 元々は修善寺駅の手前の大仁駅が終点だったが、延伸のため地域の魅力を紹介したのが同ガイドブックだった。渋沢は「利用厚生(物を役立てて使い、人々の暮らしを豊かにする)」と記し、鉄道の発展を後押しした。

 伊豆箱根鉄道総務課の芹沢章裕さん(62)が、3年前に本社の書庫で資料を探していたところ、たまたま同ガイドブックを見つけた。「何かのタイミングで紹介したい」との思いから、5月から展示の企画に入った。「100年前だが意味ある言葉をもらった。会社ができて間もない頃のことを知ってほしい」と話した。

 開業100周年記念のヘッドマークを付けた電車も31日まで運行している。