【全国高校軟式野球】中京、2度目の3連覇へあす初戦 達成なら史上初、エース川口が鍵
中京は7大会連続27度目の出場で、2度目の3連覇を目指し、エース川口拓海の好投が鍵を握る。川口は投手に専念し、投球の質やスタミナを磨き上げており、チームに安心感を与えている。
清水楓真の成長や昨夏のレギュラーが多く残る打線もあり、序盤で主導権を握る戦いで期待が高まっている。初戦の興国から連勝し、3連覇に向けて強い意志が感じられる。
チームの主将や監督の期待も高く、川口や清水楓真が投手陣の軸として期待されている。王者中京の3連覇への挑戦が始まる。
第69回全国高校軟式野球選手権大会は25日、兵庫県の明石トーカロ球場などで開幕する。7大会連続27度目の出場で、2度目の3連覇を目指す中京(東海)は、大会第1日の25日、明石トーカロ球場の第2試合(午後1時30分開始予定)で、53年ぶり10度目出場の興国(大阪)と対戦する。平中亮太監督は「全ては初戦次第。しっかり勝ち切って勢いに乗りたい」と闘志をたぎらせる。
軟式・硬式通じて史上初となる2度目の夏3連覇の偉業達成へ、エース川口拓海の好投が鍵を握る。野手兼投手で臨んだ昨夏は、全4試合に登板。準々決勝では1失点完投、準決勝では完封と活躍し、優勝に貢献した。昨年の冬からは投手に専念し、走り込みやウエートトレーニングを重点的に行って球質やスタミナにさらに磨きをかけた。川口は「直球の切れ、スライダーの精度は(昨年夏より)上がっている」と手応えを語る。
冬場の練習の成果は、形になって表れている。川口が先発した東海大会の準決勝では津工(三重)に4-0、決勝は緑(愛知)に5-0と2戦連続で完封勝ち。「守っていても安心感がある」と主将の清水隆之介。平中監督も「だいぶ投手らしくなってきた」と目を細める。
身長180センチの長身右腕清水楓真の成長も3連覇に向けて好材料だ。昨年は背番号1を背負って全国舞台に乗り込んだが、登板は1回戦の1試合のみと思うような投球ができなかった。今季は持ち味の球の強さに加え、課題だった制球力が向上。平中監督も「投手陣はこの2人が軸」と期待を寄せる。
打線も昨夏のレギュラーが9人中5人を占め、大舞台での経験が豊富だ。昨夏のレギュラーは1~5番に並ぶ予定。序盤で主導権を握る戦いで波に乗りたい。
初戦の興国はバッテリーが軸の実力校。平中監督は「良いバッテリーがいる良いチームから5点取って勝ち切りたい」と気合十分。川口も「一球一球を大切にして臨みたい」と力を込める。王者中京の3連覇への挑戦が始まる。
番 名 前 年 投打 身長 体重 出身中
1 川口拓海 3 右右 173 70 美加東
2 黒田航輝 3 右左 175 77 陶都
3 田口天照 2 右左 169 68 古川
4 西尾昇真 3 右左 165 68 恵那西
(5) 清水隆之介 3 右左 160 65 愛知・尾張旭西
6 稲垣和真 2 右左 170 68 瑞浪北
7 水野純也 3 右右 175 80 瑞浪南
8 山下賢太 3 右右 173 68 広陵
9 川原悠矢 3 右左 160 60 愛知・尾張旭西
10 清水楓真 3 右左 180 73 滋賀・浅井
11 塩瀬雄司郎 3 右右 177 78 愛知・瀬戸南山
12 田中将太 3 右右 167 65 岐阜西
13 古池冠太 3 右右 166 60 滋賀・長浜西
14 内野歩 2 右右 170 68 古川
15 垣内惺矢 2 右右 168 68 南ケ丘
16 仲谷晃 3 右左 181 65 陶都
17 中村駿希 1 右右 175 75 愛知・大府北
18 田中伶旺 1 右左 168 60 国府
監督 平中亮太 43歳
部長 福井健治 33歳
コーチ後藤敦也 27歳
※背番号の丸数字は主将