山火事鎮火→再び煙が…長期化「猛暑で土と落ち葉乾燥」長年人が入った形跡ない山 岐阜・川辺町

AI要約

5日間の消火活動で21日夕方に鎮火した岐阜県加茂郡川辺町比久見の山火事は22日早朝、再び煙が上がっているのが確認された。可茂消防事務組合は地上と上空から残火処理を行った。

山火事が長引く要因として、水文学が専門で森林環境に詳しい篠田成郎岐阜大教授(64)は「高温と強い日射が続いて樹木の蒸散が活発となり、土と落ち葉の乾燥化が進んだのが要因」と指摘する。

22日は午前から同組合職員が入山して地上から消火活動を行い、午後からは県防災ヘリで散水も行った。午後5時15分に煙が出ていないことを確認したが、23日も早朝から警戒態勢を続ける。

山火事鎮火→再び煙が…長期化「猛暑で土と落ち葉乾燥」長年人が入った形跡ない山 岐阜・川辺町

 5日間の消火活動で21日夕方に鎮火した岐阜県加茂郡川辺町比久見の山火事は22日早朝、再び煙が上がっているのが確認された。可茂消防事務組合は地上と上空から残火処理を行った。山火事が長引く要因として、水文学が専門で森林環境に詳しい篠田成郎岐阜大教授(64)は「高温と強い日射が続いて樹木の蒸散が活発となり、土と落ち葉の乾燥化が進んだのが要因」と指摘する。

 山火事は17日朝に通報があり、連日ヘリからの散水、地上からも消火活動を行ったが、堆積した落ち葉の内部でくすぶり続けた。21日にようやく鎮火を確認したが、22日午前5時37分に煙が確認された。同組合は「林野火災の場合には風の吹き上がりなどで再び火が起こることがある」と説明する。

 22日は午前から同組合職員が入山して地上から消火活動を行い、午後からは県防災ヘリで散水も行った。午後5時15分に煙が出ていないことを確認したが、23日も早朝から警戒態勢を続ける。

 同組合によると、火災が発生した山は長年、人の入った形跡がなかった。篠田教授によると、間伐されていない密度の高い森林は地中の水分を吸い上げる量が多くなり、土壌の乾燥が進むという。篠田教授は「土が乾燥しやすい状態にあるところに、今年の猛暑が影響した」と考察し「土と落ち葉が乾燥した状態で火が付けば、なかなか消えない。山の乾燥化は進んでいる」と警鐘を鳴らす。