【山形】シートベルト着用が死因に?交通事故・子どもの命を守るために

AI要約

福岡市で軽乗用車とバスが正面衝突し、シートベルトを着用していた女児2人が死亡。事故防止のため、チャイルドシートやジュニアシートの使用が重要だとJAFが指摘。

シートベルトは身長140センチ以上の大人向けであり、子供が使用すると危険。チャイルドシートの使用が効果的であることを衝突テストから確認。

山形県でのチャイルドシートの使用率は高いが、まだ未使用の子供も多い。JAFは、身長140センチ未満の子供にはチャイルドシートを推奨し、安全基準を引き上げる検討中。

【山形】シートベルト着用が死因に?交通事故・子どもの命を守るために

18日、福岡市で軽乗用車とバスが正面衝突した事故で女児2人が死亡する事故があった。2人はシートベルトを着用していたが、そのことが死因になった可能性があると見られている。どうしたら事故が防げるのか、JAFに聞いた。

18日、福岡市の国道で、軽乗用車と路線バスが正面衝突する事故があった。

この事故で軽乗用車に乗っていた7歳と5歳の姉妹が出血性ショックで死亡。運転していた母親も左足に大ケガを負った。

死亡した2人はシートベルトをしていたが、腹部に強い衝撃を受けて死亡したという。

(JAF山形支部・野川智伸さん)

「シートベルトは大人用に作られているものになるので、小さいお子さんが使うと逆に首が閉まったり、お腹にかかったりすることがあるので、小さいお子さんの場合はチャイルドシート・ジュニアシートを使ってもらうことになる」

チャイルドシートやジュニアシートは、2000年4月から道路交通法により6歳未満の乳幼児に使用することが義務化されている。

一方でシートベルトは、本来、身長140センチ以上の大人用に開発されているため、140センチを下回る身長の子供が装着すると、かえって危険な面がある。

JAF・日本自動車連盟が制作した衝突テストの映像によると、ジュニアシートに座った身長140センチ以下の子どものダミー人形は、衝突時、シートベルトが鎖骨と骨盤にかかり衝撃を受け止めている。

しかしジュニアシートに座らなかった場合のダミー人形は、衝突時、シートベルトに首や腹部を圧迫されているのが分かる。

(JAF山形支部・野川智伸さん)

「山形県のチャイルドシートの使用率を見ると、89.1%で、全国平均より高くなっている。年々、年齢が上がるにつれて使用率は下がってきているというところが現実。使用率が下がればその分、お子さんの命の危険性が上がっていくことに直結していく」

県内のチャイルドシートの使用率は全国平均を上回っているが、一方で、県内では10人に1人の割合でチャイルドシートを使用していないという面もあり、いざ事故が起きた場合、子どもの命の危険にかかわってくる。

(JAF山形支部・野川智伸さん)

「シートベルトは大人用のシートベルトを使って、お子さんの体を締め付けてしまうようなことがあると、命を守るはずだったシートベルトが逆に命を脅かすということが起きてくるので、お子さんの体が大きくなるまではチャイルドシートやジュニアシートを使っていただきたい」

乗る人の身長が140センチを下回っている場合は、法律で義務化されていない年齢になったとしてもチャイルドシートやジュニアシートの使用を続けることでより安全性を高めることが出来そうだ。

そしてJAFでは事故を受け、チャイルドシートの使用を推奨する基準を身長140センチ未満から150センチ未満に引き上げることも検討しているという。