「廃タンクをサウナに再生」新和がリサイクル商品第1弾 内装に東濃ヒノキ、高級感演出

AI要約

新和は酒蔵から引き取った貯水用タンクをサウナルームとして再生して販売する事業を始めた。

タンクや機材を産業廃棄物として処理することなく、新たな商品に活用してブランド化している。

完成したサウナルームは高級感を演出し、サウナのある施設やキャンプ場に販売をかけている。

「廃タンクをサウナに再生」新和がリサイクル商品第1弾 内装に東濃ヒノキ、高級感演出

 醸造機械の修理・販売の新和(岐阜県美濃加茂市下米田町)は、酒蔵から引き取った貯水用タンクをサウナルームとして再生して販売する事業を新たに始めた。タンクや機材を産業廃棄物として処理することなく、新たな商品に活用、ブランド化して売り出す第1弾で、見た目が映えるインパクトのある設備として、サウナのある施設やキャンプ場などに売り込みをかける。

 各地の酒蔵で廃業や事業縮小により使わなくなった貯水用タンクや機材を引き取って修理し、販売している。農業用水を貯蔵する用途など、タンクは大型の1万リットル(直径240センチ、高さ280センチ)が好まれ、一回り小さい7千リットル(直径220センチ、高さ250センチ)は需要が少なかった。

 2年ほど前から従業員でチームを作って、ジャンク品からリサイクルして価値のある商品を創り出す意味を込めた「JUNKLE(ジャンクル)」というブランド名で新商品開発を進めており、ブームになっていたサウナルームとしてタンクの活用を目指した。

 完成したサウナルームは、内壁や床、ドアなどに東濃ヒノキを採用して高級感を演出。最高90度になるサウナストーブと煙突を設置し、4人まで楽しめる。敷地内にいずれもタンクを活用したサウナと水風呂、休憩所などトータルで提案する展示スペースを設けた。県内外のサウナのある施設やキャンプ場などから問い合わせがあり、使い心地を実際に体験してもらい商談する。サウナルームの価格は220万円から。

 渡邉和樹社長(42)は年間5基の販売目標を掲げ「不要になったタンクに新たな価値が生まれた。さらに面白い活用法を考え、ブランドの価値も高めたい」と話す。