女子中高生、理系の面白さに触れる 岐阜・土岐市の核融合研を訪問、実験見学

AI要約

岐阜大が女子中高生を対象にした核融合科学研究所のバスツアーを開催。女性研究者らの案内で施設を見学した生徒らが研究の面白さに触れた。

生徒は核融合研究所を巡り、装置の模型や実験を体験。女性研究者のトークもあり、矢嶋助教が研究者を志した経緯を語った。

大野中2年の生徒は「学校の授業と研究のつながりを感じ、科学者の熱意を理解した。」とコメント。

女子中高生、理系の面白さに触れる 岐阜・土岐市の核融合研を訪問、実験見学

 岐阜大(岐阜市柳戸)は6日、女子中高生らを対象に土岐市下石町の核融合科学研究所を訪れるバスツアーを開いた。女子生徒の理系進路の選択を支援する「ぎふ理系女子はばたき応援プロジェクト」の一環。女性研究者らの案内で施設を見学した生徒らが研究の面白さに触れた。

 県内で盛んなものづくりや最先端の研究に触れ、理系進路を選択肢に入れてもらおうと県と共に実施。主に女子中高生を対象に募集し、県内から中1~高2の生徒17人(うち女子11人)と教員1人が参加した。

 生徒は核融合研の矢嶋美幸助教(36)=プラズマ理工学=らに付いて施設内を巡り、大型ヘリカル装置の真空容器の実寸モデルなどを見学。装置の模型を使った解説を聞き、プラズマをドーナツ状に閉じ込める超伝導ヘリカルコイルなど構造を知った。密閉した容器内を真空にしていくと中の水が沸騰し一瞬で凍る実験、超伝導体を載せた列車模型を液体窒素で冷やすと磁石でできたレール上を浮かびながら走り出す実験も間近で見て、目を輝かせた。

 女性研究者のトークもあり、矢嶋助教は小学生の時に公害などについて知り、環境に良い材料、新エネルギー材料に関係する研究者を志したと回顧。核融合の研究は国内外の学者と協力し、目標に向かい前進させる面白さがあると語った。「自分が憧れた仕事に向かって諦めずにチャレンジしてほしい」と励ました。

 理科好きで医療関係の職業に興味があるという大野中2年の生徒(13)は「学校の授業と研究とのつながりが感じられた。科学者が自分の研究に情熱を持っていることも分かった」と話した。