【猛暑】熱中症増で那覇市の救急車7台フル回転「1日16時間出動」 急病の通報がただの “二日酔い” のケースも

AI要約

那覇市消防局の情報指令センターは、猛暑や熱中症で救急車の出動件数が増加し、隊員の負担も増している状況です。

救急隊は受け入れ先の病院を見つけるのも難しく、出動件数が増加する中、休憩が取れない日もあります。

救急車の適正利用が求められる中、那覇市消防は特に熱中症や新型コロナ感染症の症状がある場合には速やかに119番通報するよう呼びかけています。

【猛暑】熱中症増で那覇市の救急車7台フル回転「1日16時間出動」 急病の通報がただの “二日酔い” のケースも

「もしもし、聞こえますか?」「火事ですか?救急ですか?」

那覇市消防局の情報指令センター。24時間・365日、119番通報を受け付け、市内の各消防署などに消防車や救急車の出動を指揮しています。

▽119番通報を受理する司令員

「熱中症、めまいがして立てない」

熱中症の疑いのある患者の搬送依頼です。RBCが取材した17日は、県内全域で熱中症警戒アラートが発表され、那覇の最高気温は34.5度まで上がりました。

今年度、那覇市の情報指令センターで119番通報を受理し、出動した件数は1日平均74件ですが、13日には今年度最多の114件を記録。ひっ迫しています。

日々、現場対応にあたっている隊員は。

▽那覇市消防局救急課 我那覇正人 救急隊隊長

「昨年に比べて、だいぶ増えていると感じています」

猛暑で増え続けている救急搬送件数。救急隊が患者の元へ到着する時間に影響を与えています。

「現場到着するまでの時間は前年に比べて伸びていると感じています」「実際に救急隊が全体出動して、次の要請があった時に速やかに救急出動ができないというケースが現実に起こり始めている状況です」

受け入れ先の病院を見つけるのも難しくなっています。

「どの医療機関もひっ迫している状況を肌で感じています」「最近特に、発熱者または新型コロナウイルスの感染者等も増えていますので、それに伴う医療機関の受診も一因かな」

出動件数が増加しているなか、救急隊員への負担も増しています。

「休憩時間が取れなかったり、昼食の時間が取れなかったりというのが多々ありまして、そこは隊員間で工夫しながら、なるべく取れるようにしています」

この日も、患者を病院に搬送して消防署に戻った15分後に、別の救急現場に向かう隊員の姿がありました。

救急車の出動状況を記録した表を見ると、ひっきりなしに対応が続いていることが分かります。

「赤はずっと出動している時間帯」「帰署すると(白くなる)」「大体10分から20分空いてまた出動して、緑色はそのまま連続で出動しています」

救急現場に出動した後、消防署に戻ることなく、別の現場に直接向かうことが続き、1日16時間出動する日もある状況です。

▽那覇市消防局 指令情報課 上原善智 消防司令補

「救急車は(那覇市内に)7台ありますが、7台全て出動しているときに通報があった時には、待っていただく。そういった事も1日に何件かある場合もある」

一方、緊急性のない119番通報がかかってくることも。

「気分が悪いっていう急病の内容だと思ったけど、実際には二日酔いでお酒を飲んで酔っぱらっていただけだった…」

▽那覇市消防局救急課 我那覇正人 救急隊隊長

「救急要請された約6割の方は受診後、帰宅できる “軽症者” です」

「救急車の適正利用はもちろん、発熱の方は沖縄県では発熱コールセンターを開設していますので、有効活用してほしい」

熱中症患者と新型コロナウイルス感染者が増えている沖縄。救える命を守るために、救急車を適切に利用すると共に日ごろの熱中症対策を心掛けることも重要です。

【沖縄県・発熱コールセンター】※24時間

098-866-2129

救急車の適正利用が求められていますが、那覇市消防は、明らかにいつもと顔色など様子が違う場合などには119番通報するよう呼びかけています。