【スターシアターズ・榮慶子の映画コレ見た?】ハロルド・フライのまさかの旅立ち 手ぶらで歩く800キロの旅

AI要約

ハロルドが突然の旅立ちをすることになり、800キロに及ぶ旅が始まる。

ハロルドは過去の後悔や悲しみを思い出しながら、出会う人々と交流する。

自分を振り返りながら泣きながら歩くハロルドの姿を描いた感動の物語。

【スターシアターズ・榮慶子の映画コレ見た?】ハロルド・フライのまさかの旅立ち 手ぶらで歩く800キロの旅

 まさかの旅立ち、とあるように、誰もハロルドが旅に出るとは予想もしなかった。それは当の本人が一番びっくりで、ホスピスにいるという昔の恩人からの便りに返事を書き、投函(とうかん)しようと家を出たものの、いくつものポストを通り過ぎて800キロに及ぶ旅が始まっていた。しかも手ぶらで。

 ハロルドは歩きながら思い出す。懸命に生きてきたが、後悔ばかりの人生を。途中で出会う人々もまた何かを抱えながら生きている。

 どうすれば良かったのか、これからできることはあるのか。そんなハロルドの思いがじわじわと溶け出して、見るものと交じり合う。悲しみは悲しみとして、怒りは怒りとして受け止めなければいけなかったのに、うやむやにしてしまった自分を思い出しながら、ハロルドと一緒に歩いている。そして泣いている。(スターシアターズ・榮慶子)

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