不正請求や複数の虐待…五島市のデイサービス 長崎県が指定取り消しへ

AI要約

長崎県が介護事業所での不正請求や虐待行為を理由に指定取り消しを発表。

虐待行為や不正請求の詳細が明らかにされ、返還が求められている。

事業者は勉強不足を理由に説明し、代理人は一部の疑惑を認めつつも不服申し立ての検討中。

 長崎県は16日、五島市大荒町のグループホーム天意(谷川真由美代表)が同町で運営する介護事業所「デイサービス天意」で、介護報酬の不正請求や複数の虐待行為などがあったとして、31日付で事業所の指定を取り消すと発表した。

 県によると、2023年11月、関係者から五島市に情報提供があり、県と市が監査を実施。利用者が使うトイレの入り口を施錠して自由に利用できない状態にしたり、入浴介助を早く済ませるために男女の利用者を同じ脱衣室で着替えさせたりする虐待行為を確認したという。医療行為の胃ろうを無資格の介護職員が行う身体的虐待もあったとしている。

 ほかに22年5月から23年12月にかけて、看護職員の配置や入浴介助について虚偽申請し、総額約2200万円の介護報酬を不正受給したという。県は16日付で、加算額を含め計約3千万円を返還させるように五島市に通知した。

 デイサービス天意は2009年に事業所指定を受けた。県によると、事業者側は「勉強不足もあった。申し訳なかった」と説明しているという。

 天意の代理人の行政書士は「不正請求について事務的なミスは認めているが、職員配置の虚偽申請や虐待行為は認めていない部分もある。不服申し立てをするかどうか弁護士と協議している」としている。