【訃報】「キーウィ」42歳で死ぬ  NZの国鳥 国内で唯一飼育 大好物の『ミミズ』探し回った飼育員

AI要約

大阪市の天王寺動物園で42歳のオスのキーウィ「ジュン」が死亡。ジュンは1982年にニュージーランドで生まれ、高齢による老衰の可能性が高い。動物園では治療を行っていたが、食欲がなくなり体重も落ちるなどの症状が見られた。

ジュンはミミズが大好物で、飼育員が毎日探していた。天王寺にはまだメスのプクヌイがいるため、健康管理に注意しながら飼育を続けるという。

キーウィはニュージーランドの国鳥で、絶滅危惧種。翼や尾羽が退化しており、嗅覚が発達している鳥である。

【訃報】「キーウィ」42歳で死ぬ  NZの国鳥 国内で唯一飼育 大好物の『ミミズ』探し回った飼育員

国内で唯一ニュージーランドの国鳥「キーウィ」を飼育している大阪市の天王寺動物園でオスの「キーウィ」の「ジュン」が死にました。

42歳でした。

天王寺動物園によると、ジュンは1982年1月にニュージーランドで生まれ、その年の7月に天王寺動物園にやってきました。

ミミズが大好物のジュンですが、ことし3月ごろから食欲がなくなり、動物園では投薬や皮下捕液(点滴)などによる治療を行ってきました。

6月からは体重が落ちてきたことから、流動食も与えていたということですが、今月4日の朝に立つことが難しくなり、5日午前9時ごろに死んだということです。

死因は調査中ですが、天王寺動物園は高齢による老衰の可能性が高いとしています。

安福潔副園長は「飼育員が毎日、ジュンの大好物のミミズを園内で探し回っていました。野生下と同じように食べてほしくて、獲ってきたミミズを土の中に混ぜていたんです。ジュンが土をつついてミミズを食べていた光景が懐かしく、寂しいです」

「ジュンがやってきてから42年間、飼育員は変わりましたが、牛の心臓をミミズの形に成形し、ビタミンやサプリメントを混ぜて与えるといった飼育技術を伝承し、大事に育ててきました」

「天王寺には、まだメスのプクヌイ(35歳)がいますので、日々の健康管理に注意しながら大切に飼育していきます」と話しています。

キーウィはニュージーランドの国鳥で、名前は鳴き声に由来しています。

翼は退化していて、尾羽はありません。

視力は弱いものの、嗅覚がとても発達している鳥で、鼻の穴は口ばしの先端近くにあり、エサを探すのに役立っています。

絶滅危惧種で個体数は減少傾向にあり、野生下では、およそ20年、飼育下では40年前後生きるとされています。