かつての風景よみがえったため池で… 今度はヌートリア? ハス守れ、地元が捕獲作戦 兵庫・高砂

AI要約

兵庫県高砂市阿弥陀町のため池には外来種のヌートリアが住み着き、ハスの葉が激減しているため、水利組合がヌートリア捕獲に乗り出している。

ため池では1980年代にハスが咲いていたが、外来種のカメによる食害などで減少し、過去にカメを駆除して元の風景を復活させたこともあるが、再びハスの数が減少している。

ヌートリアは市内全域で生息が確認され、稲や葉野菜を食べたり、ため池や水田を破壊する問題があり、地域一帯で捕獲防除が求められている。

かつての風景よみがえったため池で… 今度はヌートリア? ハス守れ、地元が捕獲作戦 兵庫・高砂

 兵庫県高砂市阿弥陀町のため池に外来種のヌートリアが住み着いている。ため池にはハスが植えられ、冬には毎年、小学生がレンコン掘りをしている。しかし、本来なら青々と茂るはずの葉が今年は激減。地元の水利組合はヌートリアによる食害の可能性を指摘し、わなを仕掛けて捕獲に乗り出した。

 このため池では1980年代にハスが咲いていたが、外来種のカメによる食害などで次第に減少したという。2017、18年に東播磨県民局の協力を得てカメを駆除し、種レンコンを植え付け、かつての風景をよみがえらせていた。

 以前ハスが弱った際は、ザリガニやカメの影響が考えられたという。7年ほど前に一掃して以降は勢いを取り戻していた。だが、昨年から再びハスの数が減り、今年は7年ほど前と比べて半減してしまった。

 ヌートリアは市内全域で生息が確認される特定外来生物で、稲や葉野菜を食べたり、ため池の堤や水田のあぜを破壊したりする。ネズミの仲間で、繁殖力が強い。市鳥獣被害防止計画で地域一帯となって捕獲防除が求められている。

 6月下旬、猟友会と水利組合が市鳥獣被害防止対策協議会から箱わなを借り、ヌートリアが通りそうな池のほとりに設置した。水利組合の松本博一さん(76)は「このままでは子どもたちがレンコン掘りをできなくなる。なんとかしたい」と話した。(中川 恵)