出身中学の校舎前にそびえる「新井フェンス」 中学時代のカープ新井監督、語り継がれる打球の飛距離
AI要約
広島市佐伯区の五月が丘中の校舎前にそびえる高さ約8メートルのフェンス「新井フェンス」。かつて広島東洋カープの新井監督が在学中、飛距離ずば抜けた打球を放ち校舎への飛球を防ぐために設置された。
5月が丘中野球部員たちは新井監督を目標にし、フェンスを超えることを夢見ている。この伝説的なフェンスに関連するエピソードが続々と語り継がれている。
現在でも部員たちは「新井フェンスまで打球よ、届け」という合言葉を掲げ、新井監督やその弟など、飛距離を競い合った選手たちへの思いを胸に野球に励んでいる。
広島市佐伯区の五月が丘団地にある五月が丘中の校舎の前に、高さ約8メートルのフェンスがそびえる。グラウンドのホームベースから左翼方向へ約95メートル。野球部員や学校関係者は「新井フェンス」と呼ぶ。呼び名の由来として語り継がれているのは、かつて部に所属した卒業生だ。
その卒業生とは、後に広島東洋カープで主軸を担った新井貴浩監督（47）。中学時代、打球の飛距離はずばぬけていたという。市教委によると、ボールが校舎に当たるのを防ぐため、（新井監督が1年生だった）1989年度、工事に取りかかろうとした記録がある。
「校舎まで飛ばしたのは今までに2人しかいない」と現役部員は口をそろえる。もう1人は新井監督の弟で同じく部員だったカープの良太2軍打撃コーチ（40）だ。「新井監督は目標。いつか、あのフェンスを越えたい」と3年の佐々木旋名主将（15）。「新井フェンスまで打球よ、届け」。それが部員の合言葉だ。
