市民の意見・要望受け付ける「ひらめき箱」一度も開かず…市職員18人処分、不適切な事務処理相次ぎ

AI要約

熊本県人吉市で行われた不適切な事務処理に関する処分について報告がありました。担当者6人が減給や戒告の懲戒処分を受け、管理者ら12人が訓告や文書注意を受けました。

具体的には、市民の意見・要望を受け付ける「ひらめき箱」への回答を怠るなど不適切な対応が行われたことが指摘されました。このような処分が行われるのは極めて異例的なことです。

市長は、再発防止と信頼回復に全力を挙げて取り組むとコメントしました。

 熊本県人吉市は28日、市民の意見・要望を受け付ける「ひらめき箱」に投函された回答を一部怠るなど不適切な事務処理が3件相次いだことを巡り、担当者ら6人を減給や戒告の懲戒処分とした。当時の上司など12人を管理責任として訓告や文書注意にした。短期間に計18人が処分されるのは極めて異例。

 ひらめき箱への未回答にについては、当時の地域コミュニティ課の担当職員(62)と係長(50)を戒告、同課の現課長(57)ら3人を訓告や文書注意とした。

 市教育委員会文化課では、事務局を務める二つの協議会で、年次総会を2021~23年度まで一度も開いていなかった。いずれも当時の課長(57)を減給10分の1(1か月)、係長(53)ら2人を戒告、部長ら5人を訓告や文書注意にした。

 福祉課では、昨年4月に申請された特別児童扶養手当の手続きで約40万円が未支給になっていたことも発覚。当時の担当だった主席(60)を戒告、部長ら4人は訓告になった。未支給分は、県が23年10月分以降はさかのぼって支給し、それ以前は市が補填する方向で検討している。

 松岡隼人市長は「深くおわびする。再発防止と信頼回復に全力を挙げて取り組む」とのコメントを文書で出した。