「能登被災地に届けたい」中部中3年が物資や寄付金、有志で募る 三重・松阪

AI要約

三重県松阪市立野町の市立中部中学校の生徒有志が能登半島地震の被災地支援のため、支援物資や寄付金を募っている。

支援物資は地震発生後にも集め、石川県珠洲市や内灘町の避難所に届けられた。現在も物資が集まり、積み込み作業を行う予定。

活動に参加する生徒は被災地の現状を理解し、支援が必要なことを周知。今後も救援活動を続ける意向。

「能登被災地に届けたい」中部中3年が物資や寄付金、有志で募る 三重・松阪

 今年1月1日に起きた能登半島地震の被災地を支援しようと、三重県松阪市立野町の市立中部中学校(後藤正和校長、611人)の3年生有志13人が支援物資や寄付金を募っている。協力の輪が広がる中、有志たちは「もっと集めて、被災地の方に届けたい。まだまだ困っている人がいると知ってもらいたい」と精力的に活動している。

 同校では地震発生後の1月、当時の3年生有志が支援物資や寄付金を集めた。民間のボランティア団体と協力して現地で必要とされている物をリサーチし、チラシを作成、配布。同月末までに4トントラックいっぱいの物資が集まり、石川県珠洲市や内灘町の避難所などに届けられた。

 先輩たちの活動を受け継ぎ、当時2年生だった有志13人が今年3月に新たに支援物資を集め出した。しかし、発生直後の1月に比べて思うように集まらなかったという。そこで、ボランティア団体のNPO法人HOME(津市)の花井幸介理事長(35)を招いて、有志たちが被災地の現状を改めて確認。3年生全体にも知ってもらいたいと、講演会も行い、まだまだ支援が必要と伝えた。

 また、新たにチラシも作成。「避難所生活が続いている地域がある」「特に高齢者にとっては苦しい生活環境」などと現状を訴え、トイレットペーパーやガスボンベ、缶詰など必要な支援物資も記載した。

 現在、物資が続々と集まっているという。今月27日に届け先の内灘町の社会福祉協議会へ向けて最終積み込みを行う予定で、それまで同校で受け付ける。

 有志の吉岡龍人君(3年)は「震災から半年たってもまだまだ困っている人がいる。僕たちにできることは何かと考えて、支援物資を集めることだと思った。まだ困っている人がいることがあまり知られていないと感じる。まずは知ってもらいたい。支援物資ももっと集まってほしいです」、和田将虎君(同)は「ニュースでも震災についてやらなくなってきている。前はあまり集まらなかったけど、今回は前より集まっている。みんな意識してくれていると思う。もっと集めたい」と力強く話した。

 花井理事長は「仮設住宅に変わって今まで行政から提供を受けていた物が受けられなくなったりと、経済的にきつくなったりしている。これからの支援が大切。これ1回きりではなく、今後も困った人がいたら、救いの手を差し伸べられる人になっていってもらえたら」と話していた。