クラブ費を着服、男性消防副士長を停職6カ月 佐賀広域消防局

AI要約

佐賀広域消防局は、職員有志でつくるサッカー部の会計担当が予算を着服し、懲戒処分を受けた。着服額は59万円に上る。

サッカー部の予算は年間約60万円で、副士長が会計担当を務めていた期間に着服が行われていたことが判明した。

事件を受け、サッカー部が解散する方針であり、消防局は組織の問題も指摘。副士長はギャンブルで生活に困窮したためと主張している。

クラブ費を着服、男性消防副士長を停職6カ月 佐賀広域消防局

 佐賀広域消防局(村上正局長)は20日、職員有志でつくるサッカー部の予算から7年間で計59万円を着服したとして、神埼消防署消防1課三脊出張所副主任の男性消防副士長(35)を停職6カ月の懲戒処分にしたと発表した。

 同局総務課によると、サッカー部の予算は年間約60万円。40人ほどの部員から1人当たり月額千~2千円を集めるなどし、試合出場費や保険料などに充てていた。

 副士長は2016年から4年間、会計担当を務めた。20年4月に会計担当を外れたが、キャッシュカードを所持し続け、実質的に口座を管理していた。

 23年4月に就任した会計担当が、「紛失した」とされる通帳を再発行し、表計算ソフトで管理していた会計資料と照らし合わせたところ、口座残高との違いが発覚、部内で調査した。

 16年夏ごろから着服していたといい、口座からの引き出しは40回程度あった。ギャンブルで生活に困窮したためと話しているという。着服した59万円は4月15日、一括返金しており、同局は刑事告訴はしないとしている。

 監査が機能していなかったなど組織にも問題があったとして、サッカー部は7月中にも解散する方針。村上局長は「地域住民の安全安心を守る消防に対する期待と信頼を裏切るようなことになり、おわび申し上げる」と陳謝した。(川﨑久美子)