東京電力福島第1原発6号機 燃料プール冷却一時停止 10時間、電源トラブルで

AI要約

東京電力福島第1原発6号機の高圧電源盤の電気が遮断され、使用済み核燃料プールの冷却ポンプが停止したが、現在は再開された。冷却停止後に火災報知器が作動し、煙が確認されたが原因は不明。

使用済み核燃料が約1280体保管されており、冷却停止時の水温は22.0度から23.5度に上昇したが、安全を確認の上、再開した。周辺の放射線量に大きな変化はなかった。

6号機は5月から使用済み核燃料の取り出しを再開していた。

 18日午前8時35分ごろ、東京電力福島第1原発6号機の高圧電源盤の電気が遮断され、使用済み核燃料プールに冷却水を送るポンプが停止した。約10時間後の午後6時20分ごろに冷却を再開した。使用済み核燃料は十分冷えていたため、東電はプールの水位や温度に異常はないとしている。東電は原因を調査している。

 冷却停止の直後、6号機のタービン建屋地下1階で火災報知器が作動し、東電社員が現場で煙を確認した。高圧電源盤は別の建物の地下2階にある。何らかの異常を感知した場合、自動で電気が遮断される。東電は電気供給遮断と煙の発生の因果関係は不明としている。

 東電によると、プールには18日時点で、使用済み核燃料1280体が保管されている。冷却停止直後のプールの水温は22・0度だったが、冷却再開時には23・5度に上昇した。実施計画で定める運転管理上の制限値の65度には達しなかった。安全を確認した上で冷却設備に異常がないと判断し、冷却を再開した。

 敷地内で伐採した樹木などを焼却する増設雑固体焼却設備の空調と放射線量を管理するモニターも一時、停止した。

 冷却停止の前後で原発周辺の放射線量に目立った変化はなかったという。

 6号機は5月から使用済み核燃料の取り出しを再開していた。