リニアトンネル工期20カ月延長、29年度完了 岐阜・恵那市工事、JR東海「生活・環境へ十分配慮」

AI要約

JR東海は18日、リニア中央新幹線建設工事に関連して、岐阜県恵那市の第二大井トンネルなどの工事の工期が延長されたことを発表した。

工事完了時期が2029年度にずれ込むことが明らかになり、県内のリニア工事の工期が27年を超える初めての事態となった。

工期の延長は、施工計画の見直しや地下深度、環境配慮の必要性などから行われた。

リニアトンネル工期20カ月延長、29年度完了 岐阜・恵那市工事、JR東海「生活・環境へ十分配慮」

 JR東海は18日、リニア中央新幹線建設工事に関する発注に絡み、岐阜県恵那市の第二大井トンネルなどの工事の工期が約40カ月から約60カ月に延長したと明らかにした。施工に当初より多くの日数を見込んだ。工事完了時期は2029年度中にずれ込むことになる。県内のリニア工事の工期が、当初JRが掲げていた開業時期である27年を超えたのは初めて。

 この工事は今月にも契約手続きを開始する予定で、掘削が進む長島トンネルの東隣の延長約1900メートルで実施。西側の約340メートルは阿木川に架かる橋など地上に整備され、東側は約1500メートルにわたってトンネルを掘削する。

 JRによると、工事施工ヤード周辺の道路拡幅などについて昨年末に恵那市と協議がまとまったのを機に改めて施工計画を見直した。トンネルは、地下30メートル以内という比較的浅い場所を掘削していく計画で、JR中央線と交差する場所では地表までの深さが約10メートル。「地表面の沈下や生活・環境への影響がないよう十分配慮しながら慎重に施工する必要がある」ことから工期を約20カ間、積み増した。