「佐賀学」など学んだ後にゼミ活動を校外でも実践…佐賀県立大構想「コンパクトなキャンパス」

AI要約

佐賀県は、2028年春に開学を目指す県立大構想について、「教育方針の基本的な考え方」と、「施設機能の考え方」の案を公表した。

案には、ゼミ活動を重視した学びやコンパクトなキャンパスの構想が含まれており、具体化プログラムの検討も進められている。

具体的なカリキュラム編成や教員採用に関する議論が進められ、文部科学省への設置認可申請を目指す予定。

 佐賀県は、2028年春に開学を目指す県立大構想について、カリキュラム編成などの基礎となる「教育方針の基本的な考え方」と、施設整備に関する「施設機能の考え方」の案を公表した。ゼミ活動などの現場重視の学びを盛り込み、広大な面積に構えない「コンパクトなキャンパス」を掲げている。

 案は、カリキュラムや教員人事などの「具体化プログラム」を検討する専門家チームが取りまとめ、4月に示された「たたき台」に肉付けした。

 教育内容・方法については、ゼミ活動での実践教育の重視などを新たに加えた。ゼミ活動は、人文科学や自然科学、地元の産業などに関する「佐賀学」といったリベラルアーツ(一般教養)を学んだ後に参加。キャンパス内で知識を学ぶだけでなく、地元企業などを想定した学外でフィールドワークを行う。

 大学の施設機能では、ゼミ活動など学外での授業の増加を想定し、コンパクトなキャンパスを目指す。学生たちが自由に交流、議論できる場として多目的オープンスペースを設けるほか、講義やグループワークなど、規模に応じて使い方を変えられる教室を配置。学外にも、学生が集って議論や研究ができる拠点となる場所を確保する。

 県はこれらの案を基に、具体的なカリキュラム編成や、教員採用などに関する議論を進め、早ければ26年10月に文部科学省への設置認可申請を目指す。