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トリガイ302キロ 七尾湾、今季の漁終了
七尾湾での今年の天然トリガイ漁の結果は昨年の半分にとどまり、地震の影響も受けたが、1隻での水揚げ量としては悪くない結果だった。来年の豊漁に期待が高まる。
能登島通漁港の漁師は海底のごみなどで厳しい状況だったが、最終日まで頑張り、高値で取引された。
過去数年は不漁が続いていたが、昨季は大幅に回復し、トリガイ漁の将来に期待が寄せられている。
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●出漁1隻、来年の豊漁期待
高級二枚貝天然トリガイの七尾湾での今季の総水揚げ量は302キロで、昨季の593キロの半分にとどまったことが14日、県漁協七尾支所のまとめで分かった。地震の影響で漁に出られたのは能登島の1隻のみだったためで、関係者は「1隻での量としては悪くない」と来年の豊漁に期待した。
漁は4月10日に解禁され、今月14日まで行われた。最終日の14日は8・6キロの水揚げがあった。解禁後、1人で漁を続けてきた能登島通漁港の蔵谷弘さん(82)は「海底のごみが網に引っかかるなどして大変だったが、最後まで漁ができてよかった」と笑顔を見せた。取引価格は例年より高値で推移した。
県漁協七尾支所によると、漁は石崎漁港と能登島の漁船が行い、昨季は最大で4隻が出漁した。支所の竹口慶太課長(38)は「トリガイがいると分かったことは来年につながる。復旧復興を進め、みんなで漁に出たい」と話した。
県水産総合センター(能登町)と同支所によると、天然トリガイの水揚げ量は2018年は6981キロだった。21年は485キロ、22年は3・6キロと記録的な不漁だったが、昨季は大幅に回復した。