ヨット単独無寄港・無補給で世界一周「よくやった」…木村啓嗣さんの母校・別府翔青高校関係者ら喜び

AI要約

兵庫県西宮市の元自衛官がヨットによる世界一周で日本人最年少記録を更新し、母校の関係者から賞賛を受けた。

挑戦に向けて熱心に研究し、断念した経験もあったが、2度目の挑戦で目標を達成した木村啓嗣さんの姿に学校関係者は感動した。

木村さんの挑戦は後輩たちにとっても勇気づけとなり、OBも興奮を隠せない様子だ。

 「よくやった」「お疲れさま」――。兵庫県西宮市、元自衛官の木村啓嗣さん(24)がヨットによる単独無寄港、無補給での世界一周の日本人最年少記録を更新した8日、母校・別府翔青高校(大分県別府市)の関係者からはねぎらいの声が上がった。

 同高在学中にヨット部の顧問を務めていた大分県職員の甲斐龍夫さん(47)によると、木村さんは研究熱心で、上達するために考えて行動する姿が印象的だったという。

 2022年の最初の世界一周への挑戦では、機器の故障もあって断念。態勢を立て直して23年10月に出発した2度目の挑戦で目標を成し遂げた。卒業後も木村さんと交流が続いている甲斐さんは「最年少での達成にこだわっていた。大変な挑戦だったと思う」と教え子の心中を察した。

 ヨット部の後輩たちも、木村さんのSNSを通じて挑戦する姿に勇気づけられていた。

 1学年下の後輩で、同部顧問の内田桃花さん(23)にとって、木村さんは船の故障を直してくれるなど困った時に親身になってくれる先輩だった。「外洋に出て、長い期間一人でヨットを操船するのはすごいこと。お疲れさまと言いたい」とねぎらった。

 ヨット部時代の木村さんに、OBとして助言したという同部顧問の甲斐晋平さん(29)は「記録より、無事に帰ってきてほっとした」と話す。高校卒業後、ヨットから離れる人が多いことから、「後輩たちがヨットを続けるきっかけになるかもしれない」と期待した。