福島県郡山市が「大安場史跡公園の保存活用計画」策定に着手

AI要約

福島県郡山市は、大安場史跡公園の保存活用計画策定に取り組む。展示内容の見直しや再整備を行い、文化庁認定を目指す。

計画策定の重点は、国指定史跡の価値保存と次世代への継承、地域住民の生活環境維持、歴史資源活用した観光振興拠点を設けること。展示は大安場古墳を中心に近隣の遺跡を明確にする方針。

委員会では老朽化状況や展示内容について意見交換を行い、次回の会合で全体方針を検討する。委員には福島大学教授や市観光協会長などが参加している。

 福島県郡山市は6日、東北最大の前方後方墳がある市内田村町の大安場史跡公園の保存活用計画の策定に着手した。現状と課題を整理し、来年3月に基本理念を取りまとめる。2026(令和8)年3月に素案を決定し、文化庁からの認定を目指す。

 市は同日、園内で計画策定委員会の初会合を開いた。2025年に開設予定の市歴史情報博物館との役割分担のため、展示内容を見直す。2009(平成21)年の開園から15年が経過したため、老朽化が著しい園路などの再整備を検討する。

 計画策定の重点には①国指定史跡としての本質的価値の保存と次世代への継承②地域住民の生活環境の維持③歴史資源を活用した観光振興の拠点―の3点を据えた。展示は大安場古墳と近隣の正直(しょうじき)古墳群などの遺跡に絞り、魅力を鮮明化する方針。

 委員は老朽化した解説版や木製階段の状況などを確認し、意見を交わした。次回は10月に会合を開き、全体方針を検討する。

 委員は次の通り。

 ▽委員長=菊地芳朗(福島大副学長)▽委員=藤原妃敏(県考古学会長)小林敬一(東北芸術工科大教授)菅野豊(市観光協会長)柳沼文俊(安積二小校長)

(郡山版)