整備に700億円?静岡空港直結の新幹線“新駅構想” 静岡・難波市長「誰が負担するのかという問題も」

AI要約

静岡県では1987年に静岡空港の建設が決定し、アクセス向上を図るために歴代の知事が東海道新幹線の新駅設置を求めている。

川勝前知事は新駅の必要性を主張し、JR東海との対立が続いていたが、鈴木知事が新駅の設置に前向きな姿勢を示している。

静岡市の難波市長は、新駅構想について慎重な意見を述べ、費用対効果を考慮する必要があると指摘している。

整備に700億円?静岡空港直結の新幹線“新駅構想” 静岡・難波市長「誰が負担するのかという問題も」

静岡県では1987年に静岡空港(牧之原市)の建設が決定して以降、アクセスの向上に向け、歴代の知事が東海道新幹線の新駅設置をJR東海に求めています。

川勝平太 前知事の時代には2014年度から6年間、調査費などの名目で計4750万円を予算計上し、県独自の見解として「空港直下に建設可能」と結論付ける一方、JR東海は「高速で都市間を結ぶ東海道新幹線の性能が発揮できなくなる。プラスの効果をもたらすことにはならない」と一貫して整備を否定。

ただ、川勝前知事の辞職に伴い2024年5月に就任した鈴木康友 知事は、6月1日に行われた静岡空港の開港15周年を記念した式典のあと、「高速移動の駅が(空港の)直下にあると、さらに防災機能の強化・利便性の向上につながるので、今後、リニアの開通と前後してということになると思うが、新駅の設置に向けた交渉をしていきたい」と、歴代の知事の意思を継承する考えを明らかにしています。

こうした中、静岡市の難波喬司 市長は6月5日の定例会見で新駅構想について問われると「まだ具体的な動きではないと思う。方針が決まったわけではないと思うので、あまりコメントはしない」と前置きをしつつ、「普通に考えると相当な費用がかかる。それを誰が負担するのかという問題もあるので、なかなか簡単には決まらないだろう」と述べました。

その上で「自分が県の副知事をしていた時に空港新駅の試算をしたが、当時の金額で450億円~500億円かかっていたので、今だと700億円くらいかかるプロジェクトではないかと思う。金額を含めた費用対効果を考えながら、まずは県で考えることが大事」との認識を示しています。