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命の重みを感じにくくなった現代 命の尊さが身に染みる瞬間は
介護福祉士でイラストレーターの高橋恵子さんが、介護の現場で得た幸せについてのメッセージを伝える。
自分のことがわからなくなってしまった人たちとの関係で気づかされる、命の尊さについて。
現代社会において必要なのは、人さまの命に触れさせてもらう時間であると高橋恵子さんは語る。
![命の重みを感じにくくなった現代 命の尊さが身に染みる瞬間は](/img/article/20240526/6652bf27ba7a5.jpg)
介護の現場で出会った人から「幸せになる方法」を教わった、と語る介護福祉士でイラストレーターの高橋恵子さん。今度はあなたに、イラストと言葉でメッセージを届けます。
相手がもう、自分のことがわからない。
動けないし、話すこともできない。
さまざまな理由で、会いに行くのをちゅうちょする関係になってしまう人たちが、
私も年齢をかさねるごとに、増えてきました。
けれど、その方の近親者に呼ばれた時は、気負わずに足を運ぶようにしています。
なぜなら、行ってよかった、と思わなかったことが今まで一度もないからです。
言葉にできない、というのはずるい表現かもしれませんが、
心底、命の尊さが心とからだにしみいるのは、
家族と過ごした最期のときや、そういった方々とともにした時間です。
私もこんなふうに生きられたら、とそのたびに思います。
命の重みが感じられにくくなっている、と言われる現代。
そこに必要なのは、
人さまの命に触れさせてもらう時間なのかもしれません。
《高橋恵子さんの体験をもとにした作品ですが、個人情報への配慮から、登場人物の名前などは変えてあります。》