若者にも増加中…「スマホ老眼」を治す一番の近道は?【一生見える目をつくる】

AI要約

若者でも老眼世代ではないのにピントが合いづらくなる「スマホ老眼」の可能性について説明。

スマホ老眼を改善するための方法として、スマホデトックスを行うことを提案。

スマホデトックスの成功を目指すためのコツを紹介。

若者にも増加中…「スマホ老眼」を治す一番の近道は?【一生見える目をつくる】

【一生見える目をつくる】#31

 老眼世代ではないのにピントが合いづらくなったら、「スマホ老眼」の可能性大です。私のクリニックにも「目のピントが合わない」と来院する若者が少なくありません。話を聞くと、電車の中や入浴中、また眠る直前でもスマホを見ている。まさに片時もスマホを離さないという生活をされています。

 スマホ老眼を治す一番の近道は、スマホを見続ける時間を少なくすることです。私が勧めているのは「スマホデトックス」です。3日間はスマホの電源をオフにしたままにして、一切見ない。動画やゲーム、検索機能はもちろん、メールやSNSのチェックもしない。

「仕事や学業に差し支えるから無理」と即座に思われた方も多いかもしれません。でも、3日間断つのはスマホのみで、パソコンはOKです。パソコンとスマホでは機器と目との距離が大きく違うからです。ただし、タブレットはスマホと同じような距離で見てしまうのでNGです。

 スマホデトックスを成功させるためにはいくつかコツがあります。

 まず、3日間スマホデトックスをすることを、あらかじめ周囲の人に知らせておく。

 いきなり行うと「連絡が取れない」と心配する人も出てきます。また、これはスマホデトックスに限ったことではないのですが、宣言するということは案外大切なもの。自分の中で「言っちゃったんだから達成せねば」という気持ちが湧いてきます。

 次に、連休など長めの休暇や、土日祝日が重なった3連休で行う。思い切ってスマホを置いて旅行に出かけるのはどうでしょうか。スマホを見ない分、景色や感じたことなどが強く心に残るかもしれません。

 さらに、スマホデトックス中は趣味に没頭したり、部屋の片づけをしたり、普段から気になっていたこと、やりたいと思っていたことに集中する。「スマホがないことで、気が散らずにすごくはかどった」という患者さんもいらっしゃいましたよ。

 どうでしょうか? それでも「無理……」と思う人はいるかもしれませんね。ではまずは半日デトックスから始めてみてください。それができたなら、1日、2日と少しずつデトックス期間を長くしていってください。

(荒井宏幸/クイーンズ・アイ・クリニック院長)