「なんで私の後を追わないのよォ」最愛の妻が死んでも“生きる意欲高め”な夫に、妻の怒り爆発。死神になって命を奪いに来たが、夫の本心に涙【作者に聞く】
夫の元気な姿に落ち込んだ死神の妻が戻ってきたが、愛情の不一致から争いが起きる。過去を振り返り、2人の絆が試される。
作者は内面のギャップを工夫し、感動と笑いを兼ね備えた作品を描いた。意外な展開とコメディ要素が特徴。
漫画のテイストにこだわり、今後も悲しみすぎないコメディ寄りの作品を描く意向を示す。
半年前に死んだ妻・志乃が「死神」になって戻ってきた。鬱になるくらいには落ち込んでほしかったのに元気な夫・進の姿を見て、死神になって魂を取りにきたという。進は「ちゃんと落ち込んでいる」というが、三食ガッツリ食べているし、趣味のキャンプやDIYも続けて人生を満喫しているのはなぜ？10年来の愛妻が死んでも生きる意欲高めな夫が気に入らない創作漫画・早々乃曜七(@kakesichi67)さんの「君の死は」を紹介する。
■「世界一愛してた」なら、なぜ嘆き悲しまないの!?
「なんで私の後を負わないのよォ」死神になって戻ってきた妻・志乃。志乃を「世界一愛してた」という夫・進だが、志乃が死んだ後の進の態度からはまったく「愛」が伝わらない。志乃はそんな進の命を奪い、本当の愛を手に入れようと襲いかかるが――。
落ち込んでいるように見えなかった夫の心理を知ると、2人の強い絆に「涙腺崩壊」。2人の過去を振り返ると…そこには「愛」しかなかった！
本作について、作者の早々乃曜七さんは「話が進むにつれ、2人の内面のギャップが出てくるように工夫しました。一見自己中に見える妻が、実は暗い過去を持つ夫にとって救いの存在になっていた、という冒頭の第一印象をひっくり返すような展開にしました」とこだわりのポイントを明かしてくれた。さらに「ただ、個人的にはそんなに泣ける話のつもりで描いていなかったので、意外でした。切ないけれどカラッと笑える、そんなテイストの漫画です(笑)」と制作の裏側について語ってくれた。
最後に、早々乃さんは「『設定はダークだけど、悲しくなりすぎないコメディ寄りの漫画』を描くのが好きなのかもしれません。これからもそういう漫画を描いていきたいと思います」と今後の目標について語った。
取材協力：早々乃曜七(@kakesichi67)
