古都めぐりに最適!「サライが選んだ京都の新ホテル」6選

AI要約

京都は世界的な観光都市であり、新しいホテルが次々とオープンしている。その中でも、バンヤンツリー・東山 京都とデュシタニ京都は特筆すべき存在だ。

バンヤンツリー・東山 京都は建築家隈研吾のデザインで、東山の中腹に位置し、幽玄なテーマで客室やスパが充実している。

デュシタニ京都はタイのホテル会社デュシット・インターナショナルによる日本初進出であり、日本とタイの文化が融合した上質な空間を提供している。

古都めぐりに最適!「サライが選んだ京都の新ホテル」6選

国際的な観光都市である京都は、世界的な有名ホテルグループもひしめく場所。毎年、新しいホテルが生まれ古都の滞在に新機軸を提案する。旅の目的に合わせて上手に選びたい。

シンガポールを拠点に世界各地に展開するホテルチェーンが日本初進出。それが今年8月に開業した『バンヤンツリー・東山 京都』だ。デザインの監修は建築家の隈研吾さんで、同氏の手掛けた東京の国立競技場と同じように国産木材が随所に使われている。清水寺、高台寺に近い東山の中腹にあり、低層建築は森に溶け込む。

マーケティング担当の大橋奈穂さんはいう。

「当館の立つ東山の霊山という地区は町と山の間。古くから境界性が重要視され、あの世とこの世をつなぐ寺社が多く立ち並んできた聖域です。そんな立地を生かしてデザイン・コンセプトは幽玄といたしました」

スパの充実度で世界を牽引するホテルグループゆえ施設も充実。京都市内では珍しく敷地内に温泉の源泉を有し、地階に大浴場とスパを持つ。全52室すべての客室にヒバ材を使ったバスタブが設置され、一部の客室には天然温泉が引かれている。

外資系ながらメインダイニングで供される料理は和食。アジアの中の日本を意識できるホテルといえるだろう。

◆バンヤンツリー・東山 京都

京都市東山区清閑寺霊山町7

電話:075・531・0500

チェックイン15時、同アウト12時

料金:1室20万円~ 全52室。

交通:京阪本線祇園四条駅より徒歩約20分。

今や世界各地に300軒ほどのホテルを持つ、タイの大手ホテル会社デュシット・インターナショナル。同社の日本初進出となったのが、昨年9月に開業した『デュシタニ京都』である。

「デュシット」はタイの神話に登場する天国。「タニ」は町の意味。ふたつを合わせ「デュシタニ」という言葉を考案したのは、20世紀初頭に即位したタイ王朝の国王ラーマ2世だ。ホテルの名となっているのは、1世紀前の理想郷を目指した国作りの標語なのである。

タイと日本は、ともに歴史のうえで仏教の大きな影響を受けてきた。『デュシタニ京都』は東本願寺と西本願寺の間に位置し、東西ふたつの大伽藍を間近に感じられる落ち着いた場所で、周囲には仏具店も多く軒を連ねる。京都でもとくに仏教を感じられる一角だ。

信仰だけではなく、タイと日本の文化的な共通点は少なくない。たとえばロビーの布の表現における藍色のアクセントは、両国の伝統的な藍染めを表している。マーケティングマネージャーの蓑部亜季子さんはいう。

「室内の装飾などはタイと日本の友好的な調和を目指しています。加えて寺院に関わる方々が多く住まう町との調和も大切にしていて、私たち職員も町の清掃や防犯活動に参加しています」