高額な塾代を払い続ける“だけ”では勝てない!「塾なし」高校受験で成功する中学生の共通点
高校受験において塾なしで成功するためには、小学生のうちから自立学習の習慣を身につけることが重要である。
スモールステップで毎日決められた量の課題に取り組むことが自立学習のキーポイントであり、中学受験にも役立つ。
公立中学校の学習難易度が上がっている現状を踏まえ、通塾を検討する層も存在し、早期からの通塾が有益な場合もある。
「受験直前まで塾に通っていなかった子が、短期間の塾通いでぐんと伸びて、いい結果を残した」という体験談を耳にすることがあります。
「塾なし受験なんて本当に可能なのか」「うまくいった子はどのような勉強をしていたのか」、疑問を持つ保護者も多いことと思います。教育系インフルエンサーとして首都圏の受験情報を発信する東田高志(高校受験主義)先生に、塾なし受験の必勝法について聞いてみました。
小学校高学年になると、中学受験組の通塾が本格化する一方、勉強に関してはのんびりムードが漂う高校受験組。東田先生によると、この時期の過ごし方が高校受験組にとっても重要だということです。
「高校受験は“小学校6年間で半分は終わっている”といっても過言ではありません。学習習慣が小学生のうちに身についていることが、非常に重要なポイントになります。必要なのは『自立学習』の習慣です。小学生のうちにきちんと種まきしておくことで高校受験の土台となります」
では、具体的にどうやって自立学習の習慣を身につけていけばよいのでしょうか。
「とにかく毎日決められた量の課題を机に向かってやること。最初は計算ドリルを1ページなど、スモールステップでいいんです。勉強習慣がない子を勉強に向かわせるのは、小学生よりも中学生相手のほうが大変ですから、小学生のうちからスタートすることが重要だと考えています」
「通信講座だけで勉強してきた子が中学3年生の夏以降に入塾してくるケースがあるのですが、彼らを見ると自立学習習慣が強固に身についてると感じます。
中学受験は、小学校の教科書の範囲を大きく超えたレベルの学習が求められるために、塾なしで難関校に合格するのはかなり難しい。一方で高校受験は中学校の学習内容を基にしているので、必ずしも塾が必須ではなく、通塾期間を最小限に抑えることも可能なんです」
中には自立学習を身につけた子が、早期から通塾してきた子たちをあっという間に追い越していくこともあるそう。
「小学生の頃から独自にハイレベルな数学や英語を継続して取り組んできた子にとっては、むしろ塾の内容が物足りなく感じます。こうした優秀な層にとっては、早期からの通塾は必ずしも必要ではありません」
逆に、公立中学校の定期テストで平均点を下回る中・下位層には通塾をおすすめするという東田先生。学習難易度が上がっている昨今の公立中学校の事情を考えると、手遅れになる前の通塾が安心かもしれません。