「つっぱり棒」誕生から49年! 整理収納アドバイザーが伝授する便利活用術ですき間を収納スペースに
つっぱり棒の便利さや種類について紹介。伸縮自在で壁や天井に固定し、モノをかけたり収納スペースをつくれる。
使用方法や滑落防止のポイントについて。バネ式とネジ式の違いや正しい設置方法を解説。
平安伸銅工業の竹内氏のコメントを通じて、つっぱり棒の使い方について詳細に述べられている。
両端が伸縮自在のつっぱり棒は、壁や家具の間に固定してモノをかけたり、収納スペースをつくったりできる便利グッズ。家具と天井を固定する地震対策でも利用される。そんなお役立ちアイテムが誕生して今年で49年。最近は、空間活用の点でも注目される。便利な活用法を紹介しよう。
◇ ◇ ◇
つっぱり棒は工具を使わず、壁に穴を開けることもなく設置できる。持ち家派はもちろん、賃貸派は特に重宝する。いまではどの家庭にもある便利なグッズを初めて売り出したのは平安伸銅工業で1975年。ほぼ半世紀で広く普及し、その種類は数百に上る中、大きく4つに分けられる。
①バネ式=バネの力でつっぱるタイプでもっとも一般的
②ネジ式(ジャッキ式)=ネジで長さを調節して固定するタイプでバネ式より重いモノを支えられる
③つっぱりポール=天井と床に縦に設置するタイプ
④つっぱり棚=つっぱり棒に棚板をつけたタイプ
いずれも棒の色や素材のほか、太さや長さが異なり、その組み合わせで耐荷重が変わる。太い方がより重いものを支え、長くなるほど滑り落ちやすくなる。
つっぱり棒を使用する上で、この滑落はネックだろう。時間が経つにつれて少しずつズリ落ちてくる、アレだ。平安伸銅工業の3代目社長・竹内香予子氏が言う。
「つっぱり棒は、説明書の注意事項を守って設置していただければ、基本的に滑落しません。残念ながら多くの方が説明書を読まないため滑落するようです」
まずバネ式は、使用したい場所に一端を当ててから長さを調節すると落ちやすい。では、滑落を防ぐ設置の仕方は?
「バネ式はバネの反発力を使ってつっぱるのが特徴です。その力をしっかりと利用するには、①つっぱらせたい場所の幅から1~2センチほど余分に伸ばして設置したい場所に一端を当てます②もう一方の端から力を入れてぎゅっと押し込んで棒を縮めながら目的の場所まで移動させます。これが正しい使い方です」(竹内氏)
ネジ式は、太いパイプと細いパイプからなり、2つのパイプをネジで貫通させることで固定される(写真(A))。ところが、細いパイプの表面にネジが当たるくらいで固定すると、落ちやすい。