中国が核弾頭24発をミサイル搭載か…ICBM保有数は「10年以内に米露に並ぶ可能性」

AI要約

中国の核弾頭保有数が増加し、配備された弾頭も初めて指摘された。

中国の核兵器増強が懸念され、大陸間弾道ミサイルの保有数も増加している。

他の国々と比較して、中国の核軍備増強が急速に進んでいる。

 スウェーデンのストックホルム国際平和研究所(SIPRI)は17日、中国の保有する核弾頭数が今年1月時点で500発で、前年より90発増えたとの推計を発表した。このうち24発はミサイルに搭載された可能性があるとして、初めて「配備弾頭」に分類した。

 SIPRIはこれまで、中国の核弾頭について、配備までに搬送などの準備作業が必要となる「貯蔵弾頭」に分類していた。今回は「固体燃料式のミサイルをサイロ(地下格納庫)に格納するなどの動きは、少数の核弾頭を発射装置に搭載し始めた可能性を示唆している」と指摘した。核弾頭の配備は米露英仏に続いて5か国目となる。

 中国の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の保有数は10年以内に米露と同程度になる可能性があると予測した。SIPRIの研究者は「中国はどの国よりも速いペースで核兵器を増強させている」と懸念を示した。

 SIPRIは米露英仏などを加えた9か国が保有する核弾頭の総数は前年比391発減の1万2121発と推計した。北朝鮮の核弾頭数は前年比20発増の50発と推計し、「合計90発に達するのに十分な核分裂性物質を保有している」と指摘した。(ロンドン支局 蒔田一彦)