発達障害は関係ない? 親を悩ませる子どもの「やりたくない!」と折り合いをつける4つの方法

AI要約

お子さんが環境の変化に適応できない状況や、やりたくないことに取り組めない状況は、大人も同じように経験することであり、子どもにもそれを乗り越える力を身につけさせる必要がある。

発達が気になる子の場合、やりたくない活動を工夫して楽しめるように環境を整えたり、リターンの見合ったご褒美を設定することで、やる気を引き出すアプローチが必要。

子どもがやりたくないことに向き合う練習を通して、自己管理能力や困難に立ち向かう力を身につけられるようサポートすることが大切。

発達障害は関係ない? 親を悩ませる子どもの「やりたくない!」と折り合いをつける4つの方法

入学、進級から早2ヶ月。お子さんは環境の変化になれましたか? 身のまわりのことや宿題など、自分でやるべきことは増えていくのに、どうしても気が乗らなくて進まない……。

こうした「やりたくないけれど、やらなければいけないこと」ができずに困っている子をどうサポートすればいいか、『特別支援教育が教えてくれた 発達が気になる子の育て方』の著者であり、特別支援学校で働く平熱先生に聞きました。 

あー、めんどくせー。

毎日毎日、やりたくないことだらけです。

あれもやりたくないし、これもやりたくない。仕事は毎日行きたくない。

それでもわたしたち大人は、どうにかこうにかやりたくないことに向き合って、折り合いをつけて、泣きながら日々を進めています。

おなじように「やりたくない」ことだらけの発達が気になる子どもたちが、この困難に向き合うためにはどんなアプローチがあるのでしょうか。 今回はそれをいくつか簡単に紹介していきますね。 

究極は、これです。理想的にはこの形です。 

「やりたくない」活動そのものを、少しずつ、ときには大胆に変更しながら「やりたい」に近づくように仕向けていく。掃除機をかけるのは面倒だけど、好きな音楽やラジオを聴いてればちょっとは「やりたい」とか「やってもいいか」に近づくでしょ。

そんな風に環境を設定しながら、「活動そのもの」をたのしめるようにしていくことが、まず狙いたいアプローチです。 

あとは「やるしかない」環境を設定して、「やりたくないけど、やる(しかない)」にもっていくことも、折り合いをつけるという意味では大事なので、子どもの性格や体力などを考慮しつつ、狙っていきたいところです。「やりたくなかったけど、やったらたのしい」とかふつうにあるので。 

いちばんシンプルで簡単な方法です。「◯◯をしたら◯◯がもらえる」ですね。 

わたしたちで言うところの「月に20日働いたらお給料がもらえる」です。 

ただこの公式だと、「20日の労働」がキツすぎたり、自分と合わなかったりした場合や、「お給料」が自分のがんばりと見合わないと判断した場合には、転職したり辞めたりします。つまり、かけた労力やしんどさとリターンのバランスが大切ということです。 

なので、子どもたちには「そこまでしんどくない活動」で「ちょい大盛りのごほうび」くらいの塩梅からスタートすることで「やりたくない」に向き合う練習をしていってください。