真夏より危ない!食中毒を避けるため気象予報士が絶対やらないこと4つ

AI要約

食中毒は気温だけの問題ではなく、25℃以上の気温と湿度75%以上で発生しやすい。

真夏よりも梅雨時期のほうが食中毒の危険性が高く、冷蔵庫の整理や温度管理が重要。

ごはんの保温機能は殺菌ではなく、死なない菌も増殖するため、適切な管理が必要。

真夏より危ない!食中毒を避けるため気象予報士が絶対やらないこと4つ

気温が高い時季に心配になる食中毒。でも食中毒は、気温だけの問題ではないため、じつは真夏よりも今のほうが危険なのです。

食中毒対策として、しっかり手を洗ったりしっかり加熱したりというポイントは近年かなり知られるようになってきましたが、これからの時期はそれだけでは足りません。

今回は、気象予報士・防災士・食育インストラクターとして活躍する植松愛実さんに、毎年この時期に必ずやっているという対策を教えてもらいます。

食中毒がとくに発生しやすいのは、気温が25℃以上、湿度が75%以上のときです。食中毒の原因となる菌にはさまざまな種類があり、もちろんかなり低い気温から発生するものもありますが、だいたいの菌についてはおおむね「ちょっとむし暑い」という体感が目安。

5月以降は日中の気温が25℃以上の日が多くなるため、気温についてはこのさき秋まで条件を満たしてしまいますし、梅雨が近づき雨の日が多くなると、湿度が丸一日75%以上ということもめずらしくありません。

つまり湿度の条件も加味すると、じつは、真夏よりもこれから梅雨にかけての時期のほうが、食中毒の危険性が高いということになります。

食中毒対策の基本は、原因となる菌やウイルスを「つけない」「増やさない」「やっつける」です。

「つけない」ためには手洗い、「やっつける」ためにはしっかり加熱する、というのはよく知られていますが、「増やさない」は意外と見落としがち…。

冷蔵庫の中身がいっぱいだと、いくら設定温度を下げても十分低温にならず、どんどん菌が増えてしまうことがあるので、容量の7分目以下になるよう整理しましょう。

とくにこれからの時期は気温が高くなるぶん、冷蔵庫内の温度は下がりにくくなります。中身を詰めこまないよう、いつも以上に気をつけるとともに、冷蔵庫の開閉は最小限にとどめましょう。

ごはんは炊くときに高温になっていて殺菌されるから安全…と思われそうですが、ごはんにもともと付着している菌(「セレウス菌」と言います)は、残念ながら高温でも死にません。増えないだけです。

そのため、保温機能を切って常温になった状態のごはんは、数時間以内に食べましょう。余ったものは冷蔵庫に入れて翌日までに食べきるか、より長く保存したいなら冷凍庫へ。

ちなみに保温機能を切らなければ高温状態が保たれ、菌が増殖しないので食べることはできますが、あまり長時間保温しっぱなしだと味が落ちるので、やはり早めに食べきるか冷凍するのがおすすめです。