カードゲームで職業選択の視野を広げる、マイナビと企業教育研究会が共同開発

AI要約

NPO法人企業教育研究会と株式会社マイナビが共同開発した中学生向けのキャリア教育用教材を紹介。

出張授業を通じて、子供たちにキャリアについて学ぶ機会を提供。

テスト授業では肯定的な反応が得られ、将来の仕事に興味やポジティブな考え方が育まれた。

カードゲームのストーリーと授業の内容、アニメーションを活用して楽しみながら現実の社会や職業について学ぶ。

マイナビ50周年記念事業として、幅広い職業に目を向ける機会を提供。

授業の狙いや背景、子供たちに職業の視野を広げる必要性を説明。

新たなキャリア教育の取り組みが求められる中、企業教育研究会とマイナビの取り組みが奏功する可能性を示唆。

カードゲームで職業選択の視野を広げる、マイナビと企業教育研究会が共同開発

NPO法人企業教育研究会は、株式会社マイナビとともに、中学生向けのキャリア教育用教材「カードゲームで学ぶキャリア図鑑 -未来を拓く仕事と社会! 自分の可能性を探求しよう-」を共同開発したと発表した。2024年6月より全国の中学校への出張授業を無償で展開する。

出張授業は、企業講師(マイナビの社員)と子供が直接対話する形式で、授業時間は2コマ(50分×2)。対象は中学2年生で、中学1年生と中学3年生については要相談となる。

カードゲームは、鉱山閉山後に少子高齢化と人口減少が進んだ「まいひな市」という架空の市を舞台にしたストーリー。現在の状況を打破するため、4人の市民が立ち上がりさまざまな業種を連携してバーチャル鉱山を充実させる設定でゲームを進める。

授業では、ゲームの世界観に子供たちがスムーズに入れるように、アニメーションも用いる。アニメーションにはいくつかのキャラクターが登場し、多様な価値観を持つ子供たちがキャラクターの誰かに共感できるよう、ストーリーを工夫している。

子供たちはカードゲームを通して、世の中に17,000以上もの職種があり、100以上もの業種に分かれているということや、社会はさまざまな業種が連携して成り立っていることを学ぶ。さらに、キャリア支援を事業とするマイナビ社員の解説や実社会の事例紹介を通し、子供たちはより現実に即した学びの機会を得るという。

背景としては、2020年度より小学校・中学校・高等学校に「キャリア・パスポート」が導入され、キャリア教育において新たな取り組みが求められるようになったことがある。

企業教育研究会では、キャリア教育の中心であった職業調べについて、子供たちが「既存の知識で把握できる仕事」を調べる傾向があり、職業についての視野を広げる必要性があると考えた。マイナビも、もっと幅広い職業に目を向ける機会を子供たちに得てほしいと考えており、マイナビ50周年記念事業の1つとして、オリジナルカードゲームの共同開発に至った。

なお、授業の本格実施に向けて、3月15日に千葉県富里市立富里南中学校でテスト授業を実施した。

授業前と授業後にそれぞれ実施したアンケート調査では、「将来の仕事に関する知識情報への興味」や「将来の仕事についてポジティブに捉えること」に関し、授業後は肯定的な回答が9割を超えたという。

また、「仕事が業種という種類に分かれていること」について約8割、「さまざまな職種があること」について約7割の生徒が学べたと回答。「授業が楽しかった」との回答も9割を超え、授業の狙いである「社会にはさまざまな仕事があること」を楽しく学んだ様子が伺えたという。