「AIと一緒に転職」 AIが人生のパートナーに アクセンチュアが調査報告

AI要約

アクセンチュアが最新調査レポートでAIをテーマにした未来像を提示。

生成AIの登場により、人間とAIの関係性が進化している。

AIエージェントを持つ新たなコミュニケーションの展望。

「AIと一緒に転職」 AIが人生のパートナーに アクセンチュアが調査報告

 全ての人がAI(人工知能)エージェントを持ち、人生のパートナーとして育て、共に成長していく――。コンサルティング世界大手のアクセンチュアは、世界の生成AIの技術動向をまとめた最新調査レポートで、こんな近未来像を提示した。人の意図や好みを理解したAI同士が、人間に代わってコミュニケーションやビジネスを進める新たな世界が始まり、「企業は顧客との向き合い方を根本から変える必要がある」と指摘する。

 同社は、今後数年間で企業が押さえるべき最新調査レポート「テクノロジー ビジョン」を毎年発表しており、今年は生成AIをテーマにテクノロジーコンサルティング本部の山根圭輔マネジング・ディレクターが報告した。

 生成AIの登場により、人間とAIの関係性はこれまでにない速度で進化している。山根氏はAIと人間の関係をジャズセッションになぞらえ「一定のルールの中で、互いにクリエイティブな新フレーズを投げかけ合うことでさらに創造的な応答を返す。こうしたやり取りは、AIだけでも人間だけでも成し得なかった価値を生み出す『共進化』を創造する」と説明する。

 その上で、全ての人がバディ(相棒)としてAIエージェントを持ちコミュニケーションを取るようになると予見。「特にAIネイティブ世代と呼ばれる若者は、AIを人生のパートナーとして育て、共に成長していくようになる」と展望する。

 これまでの企業間の連携はアプリケーションを介した「APIエコシステム」で行われてきたが、将来的には、各ユーザーのAIエージェント同士が直接コミュニケーションを取り合う「双方向エージェントAIエコシステム」に移行。山根氏は「AIエージェントは、企業の資産としてだけでなく、個人の成長にも寄与する存在となる」として、従業員が企業を去る際にはAIエージェントも共に新天地に移動できるような制度づくりも求められると指摘した。