ビットコインは転換点、弱気市場が迫る:オンチェーンデータ

AI要約

ビットコインは、下落の継続と価格底打ちの可能性が交錯する重要な段階にある。

市場では様々な要素が相反する動きを見せており、クジラの活動やテザーの動向などが注目されている。

一方で、イーサリアムETFの承認や米株価指数の上昇など、強気要因も存在するが、疲弊の兆候も見え隠れしている。

ビットコインは転換点、弱気市場が迫る:オンチェーンデータ

ビットコイン(BTC)は、この市場サイクルにおける重要な段階にある。いくつかの要素が下落の継続を示唆する一方で、価格が底を打つことを示唆している要素もあるためだ。

ビットコインは、先週の安値5万3600ドル(約857万6000円、1ドル160円換算)から反発して現在5万7700ドルで取引されている。3月に記録した史上最高値の7万3800ドルからテクニカル的には下落トレンドが続いており、7万1300ドルから6万3900ドルの間で連続して高値を切り下げている。

CryptoQuantのデータによると、損益指数が365日移動平均付近で推移しているため、大きな調整や持続的な弱気相場の始まりが近づいている可能性がある。過去にこの指数が移動平均線を下回った際には、2021年5月と11月に始まった大幅な下落の前兆となった。

CryptoQuantのビットコイン強気・弱気相場サイクル指標も、弱気相場への転換を示唆する重要なレベルに近づいている。

テザー(USDT)の時価総額の伸びが鈍いことからも、上昇は難しい可能性があることが示唆されている。過去の価格の回復はステーブルコインの流動性の上昇に起因する可能性があるとCryptoQuantは指摘した。

しかし、ビットコインのクジラ(大口保有者)は最近の下落局面で保有量を増やしている。クジラは過去1か月で保有量を6.3%増やしており、これは2023年4月以来で最も速いペースだ。

ドイツが押収したビットコインを積極的に売却していたのも終わりに近づいているようで、1月にMovie2kから5万BTCを押収した後、ウォレットをほぼ空にしている。

アメリカでイーサリアムETF(上場投資信託)が承認されたことや、歴史的にビットコインと相関関係にある米株価指数が上昇を継続していることなど、他のいくつかの強気要因は、短期的な疲弊の兆候があるにもかかわらず2024年も引き続き上昇が続くことを示唆している。

|翻訳・編集:林理南|画像:CryptoQuant|原文:Bitcoin at Pivotal Point as Bear Market Beckons: Onchain Data