NPU搭載のRyzen 8040HSシリーズを採用! 片手で持てる「GEEKOM NUC A8」は高コスパなミニPCだった 実機を試して分かったこと

AI要約

「GEEKOM NUC A8」は、AMD Ryzenプロセッサ搭載の新型ミニPCであり、高性能ノートPC向けRyzen 8040HSを採用している。

コンパクトなサイズで手のひらに収まるフォームファクターであり、外観はアルミニウム製のスリムデザインで洗練されている。

USB Type-C端子やUSB Standard-A端子の豊富さ、高速データ通信のサポート、2.5GBASE-T対応の有線LAN、Wi-Fi 6E対応の無線LANなど、豊富な機能を持つ。

NPU搭載のRyzen 8040HSシリーズを採用! 片手で持てる「GEEKOM NUC A8」は高コスパなミニPCだった 実機を試して分かったこと

 「GEEKOM NUC A8」は、NUCスタイルのミニPCを多数そろえるGEEKOMから登場した、AMD Ryzenプロセッサ搭載の新型ミニPCだ。TDP 45Wの高性能ノートPC向けRyzen 8040HSシリーズを採用したスペックとコストパフォーマンス、洗練された外観が主な特徴となる。

 基本スペックの違いで2種類のモデルがあるが、今回はRyzen 9 8945HS/32GBメモリ/2TB SSDの上位モデルの実機を入手した。性能や使い勝手をレビューしていこう。

 本機の具体的なボディーサイズは約112.4(幅)×112.4(奥行き)×37(厚さ)mmで、容積換算すると約0.47Lだ。重量は実測で428gだった。

 「NUC」といっても最近は解釈が拡大していて、サイズがかなり大きな製品もあるが、本製品は正真正銘の「手のひらサイズ」といえるフォームファクターだ。VESAマウント用プレートも付属しており、液晶ディスプレイの背面に取り付けられるのもポイントである。

 電源は内蔵しておらず、出力120WのACアダプターで駆動する。ACアダプターの実測重量が376gとスリムだ。電源ケーブルがややかさばるものの、ACアダプターの本体は薄型で軽量にまとまっている。

 シルバーのボディーは、大部分がアルミニウム製だ。マテリアルについて詳細な記載はないが、表面の処理は上質で、傷や皮脂も付きにくい仕上げで外観も洗練されている。

 また、背面と底面はブラックで、この部分は樹脂が使われているが、ここに無線通信機能のアンテナを配置する。

 本機のUSB端子は、USB Type-Cが2基、USB Standard-Aが4基と合計で7基を利用可能だ。USB Type-C端子は2基とも画面出力(DisplayPort Alternate Mode)に対応しており、2基のHDMIと合わせて最大4画面出力も行える。

 また、USB Type-C端子のうち1基はUSB4(USB4 Gen 3 x2)をサポートし、40Gbpsの高速データ通信を実現する。USB Standard-A端子も、4基中3基はUSB 3.2 Gen 2(10Gbps)対応と高速な端子がそろう。

 通信機能も2.5GBASE-T対応の有線LAN、Wi-Fi 6E対応の無線LANとBluetooth 5.4と文句のない内容だ。

 側面にはSDメモリーカードスロットもある。仕様が記載されていなかったので手持ちのUHS-II対応のカードで試してみたところ、毎秒200MB以上の速度が出ており、UHS-II以上には対応しているようだ。

 ただし、このスロットはカードの差し方が独特で、端子面を上に向けて装着する仕様だ。無理矢理入れようとするとカードを破損する可能性があるため注意しよう。

 ちなみに、Webページのスペックには一部のUSBポートに対して「Power Delivery」の文字があるが、これは「電源オフ状態でのスマートフォンなどへの給電サポート(電源オフチャージ)」を指しているようだ。本製品がUSB Power Delivery(PD)対応のACアダプターなどで駆動できるわけではない。