テレ東「警察密着24時」放送終了 他局に影響は？捜査映像の「再現」、あおりナレ…問題視された演出
テレビ東京は、3月28日に放送された「激録・警察密着24時！！」に事実誤認があったことを謝罪し、番組を終了させることを明言。
番組では「鬼滅の刃」関連の事件を取り上げた際、不正情報や誤解を伝えていたことが判明。さらに演出やナレーションも問題視されるなど、批判が殺到。
他局でも警察をテーマにした番組が放送されており、今後の演出にも注目が集まる状況。
テレビ東京は30日、東京・六本木の同局で行った定例社長会見で、3月28日に放送された「激録・警察密着24時！！」の演出に事実誤認があったことを謝罪し、番組を終了させると明言した。民放各局が放送している「警察24時」。今後の制作に大きな影響を与えることが考えられる。
同番組ではこの放送で、人気アニメ「鬼滅の刃」の商品に関する不正競争防止法違反事件を取り上げた。4人が逮捕されたことを伝えたが、その後の捜査で、3人が不起訴となっていたことが発覚。番組ではこの事実に言及していなかった。さらに、番組では、VTRで登場した会社が「鬼滅の刃」のキャラクターをそのまま描いた商品を中国へ発注していたと放送したが、そのような事実はなかったことが分かった。強制捜査後も問題となっている商品が通信販売などでも売られ続けているとされたが、通信販売などを行っていたのはVTRに登場した会社とは異なる第三者だった。
この日の会見でテレビ東京は、「確認ミス」で上記の事実誤認が起こったと説明。また、捜査の映像は、事後に撮影していたことを明かし「“再現”というテロップを入れなければいけなかったのが、確認漏れがあった」と謝罪した。あくまでも「視聴者に分かりやすくお伝えするため」としているが、ドキュメンタリー性については、厳しい追及が相次いだ。
今回問題となった放送では、「逆ギレ」「泣き落とし」など、あおりナレーションも問題視されることに。不起訴という事実からの人権問題に加え、番組そのものの制作の在り方について、さまざまな声が飛んだ。
テレビ番組でおなじみの「警察24時」。日本テレビ系では「悪い奴らは許さない！！警察魂」、テレビ朝日系では「列島警察捜査網 THE追跡」、TBS系では「最前線!密着警察24時」、フジテレビ系では「逮捕の瞬間!密着24時」などを放送しているが、他局でも、演出に変更が加えられるのかが注目される。
