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相川七瀬さん、赤米に魅せられ大学院で学ぶ 「歌と母親のほか、やりたいことを見つけられた」 100歳時代の歩き方 私の後半戦
ロックシンガーが神道に関心を持ち、赤米に出合い、大学に進学する経緯と、大学院での研究活動について述べられている。
赤米神事の継承に関わり、交流を深める過程での経験や学び、大学入学後の学びの重要性について述べられている。
大学での学びから得た気づきや再認識について、大学生活とそれまでのキャリアとの関連性に触れられている。
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熱いライブを繰り広げるロックシンガーは神道に関心を持ち、赤米に出合い、45歳で大学に進学した。今春からは大学院で、学びを一層深めている。来年はデビュー30年。「歌という仕事と母親のほかにもう一つ、自分のためにやりたいことを見つけられた」と話す。(聞き手 小川記代子)
週4日、国学院大学の大学院で、民俗学の視点から祭りの継承を研究しています。講義はリポートがあり、発表の順番もすぐに回ってくる。課題がとても多く、図書館に通い、昼食の時間が取れないので弁当持参、寝る時間を削って自宅のリビングで資料を広げています。
長男と同じ年齢くらいの若い同級生でも大変そうです。私もすごくきついけど、まだ大丈夫です。これまでのキャリアで、いろいろなハードルを乗り越えてきましたからね。
■田植えやシンポジウムで交流
《赤米を知ったのは平成23年だった》
この年、子供と田植えを経験していました。その後、コンサートで行った長崎県対馬市で赤米の田んぼを見つけました。穂が赤くて「赤米神田」と書いてある。もともと神道の祭りに興味があって、田植えをしたばかり。「赤米を祀(まつ)る祭りがあるのか」と生産者に会いに行きました。
《対馬の赤米神事は赤米を祀る神事で、1千年以上の歴史があるとされる》
継承者がたった1人と聞き、何とか力になりたいと思いました。その後、同じ赤米神事伝承がある岡山県総社市と鹿児島県南種子町に足を運び、2市1町と協力体制が生まれました。赤米の田植えや稲刈り、サミットやシンポジウム。今も変わらず交流が続いています。
《赤米を知り、学びを始めた》
神道や祭り、赤米などについて、きちんと学びたかった。国学院大で科目履修生として勉強しながら、大学受験の準備を始めました。高校を卒業していなかったので、まず高校卒業程度認定試験(旧大検)からです。
《令和2年、国学院大神道文化学部に合格した》
大学に入り、大学とは自分から獲得しに行かないと何も得られないと痛感しました。自分で道を切り開き、分からないところは先生に相談する。高校までとは違う。分からないときは誰かに聞くなど、そのままにしないほうがいい、と大学の同級生とも話しています。当たり前のことかもしれませんが、大学に入って再認識させられました。