「お言葉を返すようですが!」に倍返しはあるのか イマドキTV+

AI要約

「花咲舞が黙ってない」は、池井戸潤さんの人気小説を映像化したドラマで、ヒロインが銀行内部の悪事に立ち向かうストーリー。

主人公の花咲舞が、支店で起きたトラブルの背後にある大きな問題を見抜く探偵的な役割を果たしている。

ドラマには突然登場する半沢直樹も原作にしっかり登場し、物語世界をリンクさせる展開。登場キャラクターが異なるドラマ「半沢直樹」ともつながりを感じさせる。

「お言葉を返すようですが!」に倍返しはあるのか イマドキTV+

急に半沢直樹が出てきて驚かされた。池井戸潤さんの人気小説を映像化した連続ドラマ「花咲舞が黙ってない」(日テレ系)は、銀行内部の悪事や不祥事に立ち向かうヒロインを今田美桜さんが演じている。

事務部の調査員である花咲舞が、情報漏洩や事務過誤といったトラブルを起こした支店へ、臨店指導という形で出向いていく。探偵や刑事みたいな役割で、そこで、小さなトラブルの背景にある大きなゆがみに気づくというのが各回のパターン。

保身のための隠蔽、出世のための忖度、顧客そっちのけの権力争い…といった因習に支配された東京第一銀行を、なんとか良くしようと奔走する花咲。どんな相手にも「お言葉を返すようですが!」と決めぜりふを放ち、正義を貫こうとする。

その第5話(11日放送回)で、花咲たちの勤める東京第一銀行が産業中央銀行と合併することになり、登場したのが「倍返しだ!」の半沢直樹だ。両銀行間で顧客を取り合う中で、産業中央の支店に機密情報が流れたのではないか、と花咲たちは半沢に疑いをかける。

なんで半沢直樹が?と何年も前に読んだきりだった原作をもう一度読み直そうと近所の書店へ。「不祥事」「花咲舞が黙ってない」の文庫2冊は、ドラマとタイアップした新カバー付きで平積みされていた。さすが注目作。で、買って帰って読んでみたら原作にもしっかり登場してました。別のシリーズだけど、物語世界をリンクさせて読者を楽しませる趣向。だから、ドラマにも登場して全然おかしくないわけだ。

ただしドラマ「半沢直樹」はTBS系。で、半沢はおなじみ堺雅人さんではなくて劇団ひとりさんが演じている。超人気キャラだけに重圧もあったと思うけど、ひとり半沢もありですね。私は嫌いじゃないです。

ドラマの今後も楽しみだ。原作には終盤にもう一度、半沢の登場シーンがある。どうせなら花咲と半沢、破天荒な主人公2人のガチンコ対決も見てみたいけれど…さてどんな演出となるのやら。(ライター 篠原知存)