「人間、どれだけ徳が積めるかだよね」ラッパー・Zeebraが創刊号表紙を飾る『BLUEPRINT™』PJの「驚くべき世界観」

AI要約

ヒップホップブームの中で新たに創刊されたヒップホップ専門誌『BLUEPRINT THE MAGAZINE vol.0』について紹介。

プロジェクトの立ち上げ理由やクリエイターによる「Unity」の重要性について述べられている。

ヒップホップの精神を大切にし、友達と仲間と共に良いものを作り上げることをテーマにした新プロジェクトの展開が紹介されている。

「人間、どれだけ徳が積めるかだよね」ラッパー・Zeebraが創刊号表紙を飾る『BLUEPRINT™』PJの「驚くべき世界観」

 いま、ヒップホップが若者を中心に盛り上がっている。今年4月末時点で2億5000万回再生を記録した千葉雄喜の『チーム友達』は国内外で注目を集め、Awichは、世界最大級の音楽フェス「コーチェラ・フェスティバル2024」に出演した。これほどの盛り上がりを見せてはいるものの、ヒップホップ専門の雑誌は、ここ15年近くなかった。約15年の時を経て5月24日(金)、ヒップホップにフォーカスした新たな雑誌が創刊される。『BLUEPRINT THE MAGAZINE vol.0』だ。

 前編では、責任者である小田が「BLUEPRINT™」というプロジェクトを立ち上げた理由を紹介した。後編ではZeebraに行ったインタビューを一部抜粋する。

 前編記事『ZeebraとSEEDAが登場するヒップホップ専門誌『BLUEPRINT』…責任者が明かす「創刊秘話」』に引き続き紹介する。

 小田は「BLUEPRINT™」というプロジェクトを共にするクリエイターについて「今風に言うならチーム友達型でしょうか」と笑みを浮かべながら答えた。その核にあるのは、日本語で「団結」などを意味する「Unity」だという。ヒップホップには根底にある価値観として、「Peace」(平和)、「Love」(愛)、「Unity」(団結)、「Having Fun」(楽しむこと)という精神性が流れている。

 具体的に「チーム友達型」とは何なのか。

 「お腹は減るので、お金も大事。けど、損得とか、ビジネスで一緒にやっているわけではなくて。ヒップホップという共通の好きなものがあって、みんなの力を合わせて面白いことをやっていく。これをやったからいくら頂戴とか、そういうことじゃなくて。信頼する友達であり、仲間だから、良い物を作るために妥協せずやっていく。それって、ヒップホップ的に言えば、Unity(団結)を大切にしているってことなのかもしれないですね。まぁ、友達と仲間と一緒に良いもの作ろうよってだけなんですけどね」

 「BLUEPRINT™」は、「MEDIA」「LIVE」「GOODS」の3つを軸に展開するヒップホップにフォーカスしたマルチモーダルな新プロジェクト。この3領域をカバーするプロジェクトは非常に珍しい。また、プロジェクトのメンバー構成はまさに「チーム友達型」と言うように緩やかな紐帯で結ばれている。

 Unityの重要性を改めて意識したのは、創刊号の表紙を飾ったZeebraがインタビューで語ったことも大きく影響しているという。