元IZ*ONE矢吹奈子、日韓両方で活躍したからこそ得られた“新しい自分”「今思うと、新しく言葉を学んだ経験は大きかった」

AI要約

矢吹奈子がアイドルから俳優業に転身するきっかけや経緯について語る。

矢吹がアイドル活動を終える決断を下すまでの葛藤や成長について述べる。

日本と韓国でのパフォーマンス経験を通じて、矢吹が自己評価や成長意欲を高めていった過程について明かす。

元IZ*ONE矢吹奈子、日韓両方で活躍したからこそ得られた“新しい自分”「今思うと、新しく言葉を学んだ経験は大きかった」

 『素晴らしき哉、先生!』(ABCテレビ・テレビ朝日系)で、見た目と喋り方はギャルっぽいものの、話す内容は正論でしっかり者の女子高生・吉良萌子役を演じている矢吹奈子。HKT48、日韓合同のグローバルグループ・IZ*ONEでの活動を経て、HKT48を卒業した昨年以降は、念願だった俳優業に本腰を入れ、『沼る。港区女子高生』(日本テレビ)や『癒しのお隣さんには秘密がある』(日本テレビ)、『恋愛のすゝめ』(TBS系)など、立て続けに連続ドラマへの出演を果たしている。日韓での人気アイドルとしての立ち位置から、なぜ俳優転身を目指したのか? さらに成長するために、彼女がとったセルフプロデュースの方法について話を聞いた。

 アイドルから俳優業へ、矢吹がその思いを強めたのは、コロナ禍の時だったと言う。

「IZ*ONEでの活動を終えて、韓国から帰国したときに、お芝居をやってみたいってすごく思ったんです。そこで、帰国者に義務付けられたコロナの2週間の隔離期間中に、“学園ドラマに出る”ことを目標に、日本の学園ドラマをいっぱい見ました。楽しいドラマよりは『3年A組―今から皆さんは、人質です―』とか『学校の怪談』とか、考えさせられるドラマを好んで観ていたのですが、どの作品も生徒役はキャラが濃いからすごく勉強になったし、いろいろな考え方や価値観に出会えて、演じてみたい気持ちがより強くなりました」

 そんな矢吹のもとにタイミングよく訪れたのが、神尾楓珠主演の学園ドラマ『顔だけ先生』(フジテレビ系)への生徒役での出演オファーだった。

「チャンスをいただけて本当にうれしかったです。同年代の子たちと一緒にお芝居をして面白いなって思うのと同時に難しさも感じて、もっと挑戦していきたい気持ちが芽生えたし、自分がやりたいのはコレだって、居場所が見つかった気がしました」

 そして、HKT48の卒業。小学6年から約10年におよぶアイドル人生に幕を下ろしたのは、2023年4月1日のことだった。

「アイドル活動に関しては、もうやりきったっていう感じで、何も悔いがない状態でした」

 矢吹がここまで言い切れるのは「日本と韓国の両方でのパフォーマンス経験を積めたから」。特に韓国での挑戦を決めた時のことを思い返し、自身のアイドルとしてのパフォーマンスや魅せ方のギャップに煮え切らない思いがあったという。

「韓国に行く前の私は、正直アイドルとして伸び悩んでいました。歌やダンスを頑張っている私をファンの人には好きになってもらいたいと思っていましたが、上位に行くためにはそれ以外の握手会での対応なども重視されます。もちろん全力でそれらをやるのですが、(アイドルの根幹である)歌とダンスを頑張っても意味ないのでは…と感じてしまっていた時期もありましたし、本当の自分を評価してもらえていない悔しさを感じていました」

 そんな時期に、たまたま観たのが韓国のオーディション番組だった。

「ダンスが上手い人がいっぱいいて、その中でも高い評価を受けた人たちしかデビューできない厳しい世界であることを知って、いいなって憧れました。その直後に「PRODUCE 48」(IZ*ONEが誕生した韓国サバイバルオーディション番組)の話が来たので、もう受ける以外考えられなくて、何の迷いもなく、オーディションに参加しました」

 オーディションは韓国にて100日間かけて実施された。日韓を行き来しながらのハードなスケジュールだったが、「成長したいという気持ちが強かったし、歌とダンスを頑張れば、評価してもらえることがうれしくて、めっちゃ楽しい時間でした」と当時を振り返る。