「お前がおれを殺せ」普段は“犬猿の仲”でも…『ONE PIECE』ゾロとサンジが見せた胸アツ展開

AI要約

ゾロとサンジが稀に見せる胸アツな共闘シーンについて紹介。

デービーバックファイト編での二人の信頼関係や連携の描写。

読者を歓喜させる10秒足らずの共闘シーンに胸アツ。

「お前がおれを殺せ」普段は“犬猿の仲”でも…『ONE PIECE』ゾロとサンジが見せた胸アツ展開

 無数のキャラクターが登場する『ONE PIECE』(尾田栄一郎氏)のなかで、“麦わらの一味”の両翼とも評されるゾロとサンジ。武士道と騎士道と、まったく別の道を行く2人はどうにもソリが合わず、口を開けば喧嘩という“犬猿の仲”であることは周知の事実だろう。

 そんな2人が一味の共通の敵に対して時に協力し、競い合うように戦うシーンや、2人の間だけで交わされる真剣な会話のシーンなどは、ファン垂涎の胸アツ展開にもなっている。

 今回は、そんなゾロとサンジが稀に見せる胸アツな展開について紹介しようと思う。

 まずは、「デービーバックファイト編」で描かれた2人の共闘シーンを紹介したい。

 空島から青海に帰還した“麦わらの一味”が、“フォクシー海賊団”に挑まれ受けることとなったデービーバックファイト。敗北したら仲間か海賊旗を失うというこの戦いの一回戦でまさかの敗北を喫した“麦わらの一味”は、船医のチョッパーを奪われてしまう。

 チョッパーを取り戻すためゾロとサンジが挑んだ二回戦「グロッキーリング」は、“球役”である人間をバスケのように先にゴールに叩きこんだほうが勝ちというシンプルなルールだった。

 チョッパー不在のため2対3という人数差を強いられたうえ、アンフェアな審判や巨人と魚人のハーフである“球役”のビックパンを含む敵側の見事なコンビネーションによって、ゾロとサンジはまさにグロッキー状態となってフィールドに横たわってしまう。

 ここで、ゾロの「10秒手ェかせ」という言葉に対してサンジは「妥当な時間だな」と答え、2人の間で静かに共闘の誓いが結ばれるのだ。 

 そして、ゾロとサンジは“モンスターバーガー”という凶器をフルに使った敵の陣形を逆手に取り、同士討ちをさせる形で審判もろとも全員を戦闘不能にした。さらに、立ったまま気絶しているビックパンに向けて、サンジが「アルメ・ド・レール パワーシュート」でゾロを弾丸のように撃ち出すと、ビックパンの上あごを掴んだゾロがその怪力をもって見事にゴールに叩きこむのである。

 まさに10秒足らずのこの共闘には、“麦わらの一味”と共に歓喜した読者も多いことだろう。また、サンジがゾロを撃ち出したあとに勝利を確信し、振り返ることなく悠然とフィールドを去る様子なども含めて、すべてが胸アツの展開であった。