20代女性が初めて『キン肉マン』を観たら? 衝撃的なギャップで「風邪引きそう」に

AI要約

『キン肉マン』は1980年代の人気格闘マンガ作品で、ギャグ要素も多く登場する作品であることがわかった。

主人公のキン肉マンはヒーローとしての地位も低く、嫌われ者であることが衝撃的だった。

作品には意外な展開やキャラクターの反応など、予想外の要素が多く盛り込まれており、新たな発見があった。

20代女性が初めて『キン肉マン』を観たら? 衝撃的なギャップで「風邪引きそう」に

『キン肉マン』といえば、1980年代の「週刊少年ジャンプ」(集英社)をけん引した格闘マンガです。アニメ版も含めていまだに国民的な人気を誇っており、2024年7月7日からはTVアニメシリーズの最新作にあたる『キン肉マン』完璧超人始祖編の放送が始まっています。

 といっても、この広い世界には『キン肉マン』のことをあまり知らない人もいるのではないでしょうか。ほかでもない筆者(20代女性)自身、恥ずかしながら、生まれてからいままで一度も同作に触れたことがありませんでした。そこであらためてこの機会に、初代アニメ『キン肉マン』を第1話から視聴して、率直な感想を文章にしてみました。

●名前だけは知ってるはずが……驚きのシーンの連続

 まず筆者の『キン肉マン』知識はどれくらいかというと、正直なところ完全にゼロというわけではありません。リングの上でプロレスのような戦いを繰り広げるバトル作品であることくらいは承知しています。また「キン肉マン」や「ラーメンマン」といったキャラクターの存在も、かろうじて知っていました。

 ところが初代アニメ『キン肉マン』では、そんなもともと持っていたイメージが次々裏切られることになりました。まず第1話「キン肉星からの使者の巻/アメリカから来た男の巻」で衝撃を受けたのが、コメディ色の強さです。隙あらば登場人物たちがギャグを連発し、そしてことあるごとにキン肉マンが「牛丼一筋300年~」と『牛丼音頭』を踊るのです。「あれ、『キン肉マン』ってギャグアニメなの?」と疑うレベルでした。

 もちろん、バトルがまったくないというわけではありません。Aパートでは「キン肉星」への帰還を拒むキン肉マンを連れ戻すために、対「ゴーリキ」によるデスマッチが繰り広げられました。しかしそのオチは、悶え苦しむキン肉マンの顔があまりにもアホ面だったために、ゴーリキが笑いすぎて腹がよじれて戦闘不能になるというものでした。もはやバトルは二の次で、ギャグがメインといった印象です。

 そして何より驚いたのが、キン肉マンの嫌われっぷりです。そもそも彼はあらゆるヒーローのなかでもスーパーヒーローに位置付けられているキン肉族の王子ですが、ウルトラマンをはじめとする他のヒーローたちに嫉妬心を燃やすダメヒーローでした。ゆえに市民からの信頼はゼロに等しく、子供たちや敵にさえ馬鹿にされる始末です。もちろん女の子にも壊滅的にモテず、近くでご飯を立ち食いしているだけで「いやー!」と女の子たちが逃げ出してしまうほどでした。

 ギャグっぽいテンションで中和されていますが、見れば見るほどキン肉マンがかわいそうになってきます。歴代「ジャンプ」主人公のなかでも屈指のみじめさではないでしょうか。

 なお、こうしたキン肉マンの哀れな境遇は、アニメ第7話から始まる「超人オリンピック編」まで続いていきます。そしてここで登場するのが、ラーメンマンです。ほとんど知っているキャラクターが登場せず、まるで異世界に迷い込んだような気分だったので、名前と顔だけは分かる人物に思わずほっとしてしまいました。

 そう、そのときの筆者は、ラーメンマンこそがとてつもない衝撃をもたらす問題人物であることに気付いていなかったのです……。