【記者の目】歌手復帰した氷川きよしの覚悟「初心忘れず歌い続ける」試されるファンとの絆の強さ

AI要約

氷川きよしが約1年8カ月ぶりにライブ復帰した17日のステージを振り返ると、楽曲披露と笑顔の変化、そして新たな挑戦が印象的だった。

氷川きよしは休養中に所属事務所から独立し、初めてのバンドメンバーでの公演を行い、ファンとの絆を深める決意を示した。

氷川きよしの今後に期待が高まるステージ終演後の柔和な表情が、長期のリフレッシュを経て新たなスタートを切ったことを感じさせた。

【記者の目】歌手復帰した氷川きよしの覚悟「初心忘れず歌い続ける」試されるファンとの絆の強さ

<記者の目>

 歌手氷川きよし(46)が17日、東京ガーデンシアターでライブを行い、約1年8カ月ぶりに歌手復帰を果たした。

 16日の同所公演は台風7号の影響で延期。一夜明けた快晴のもと、演歌からロックまで約3時間で32曲を披露し、休養でフル充電したエネルギーを爆発させた。25周年の幕開けを飾る見事な復活ステージだった。

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 自身の性格について「心配性で思い詰めやすい」とかつて話していた氷川。復活ステージの当初こそ表情に堅さが見られたが、中盤に差しかかる頃には柔らかな自然な笑顔を見せ始めた。ファンの声援が背中を押し、いつものジョークさえ飛び出していた。

 休養中に大手の所属事務所から独立。この日のバンドメンバーでの公演は初めてで、長年の親しい友人関係だった司会者もいない。1人で客席と対峙(たいじ)しなければならない不安や心配はたくさんあるはず。だが、そんなことは本人が一番分かっている。これからは今まで以上にファンと自身の絆の強さが試される。

 安心と納得からか、ステージ終盤に見せた柔和な表情がすごく印象的だった。長期のリフレッシュをして「初心を忘れずに歌い続ける」と覚悟を決めた。その氷川の今後に期待したい。【松本久】