バッグに大量のポスター忍ばせ「お客さんが誰も来なかったら…」氷川きよし復帰ステージへの思い

AI要約

氷川きよしの活動再開後初のコンサートが開催され、約3時間にわたり全32曲を歌い上げた。

氷川きよしは公演開催前からお客さんの来場を心配し、努力を重ねて宣伝活動を行っていた。

コンサート中には家族や周囲の人を思って涙を流す場面があり、無数のペンライトの光を浴びながら感極まる様子が見られた。

バッグに大量のポスター忍ばせ「お客さんが誰も来なかったら…」氷川きよし復帰ステージへの思い

  歌手の氷川きよし(46)が17日、東京ガーデンシアターで、活動再開発表後初のコンサートを開催した。2022年末に活動を休止して以来1年8か月ぶり、今年4月の事務所独立後では初めてのステージ。涙を流す場面も見せながら約3時間、全32曲を歌い上げた。

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 席を埋め尽くす観客。氷川にとって当たり前のような光景でも、本人には並々ならぬ思いがあった。

 4月に公演開催を発表して以来、会うと口癖のように「お客さんが誰も来なかったらどうしよう」と言うようになった。初めは冗談か謙遜かと思って聞き流していた。

 だがある日、都内の商店街を歩いて目を見張った。飲食店や日用品店に今公演のポスターが貼ってある。中には直筆のメッセージまで入っているものも。本人がバッグにポスターを大量に入れて配り歩いていたのだ。食事の際、隣に座った家族にも配った。言葉は本気だった。休養中、「早く歌いたい」「お客さんの前に出たい」と願望を口にしていた一方で、同じぐらいの不安もあったのだ。

 この日、家族や周囲の人を思って何度か泣いた場面以外に、声をつまらせて瞳を潤ませる瞬間が何度もあった。その視線の先にはいつも無数のペンライトの光があった。(芸能デスク・浦本 将樹)