「ブレイキンを汚した女」「非倫理的な行動」としてオーストラリアの代表選手を非難。4万5千人の署名が集まる事態に

AI要約

オーストラリア代表のRaygun選手が、パリオリンピックで初採用されたブレイキンで0点を獲得し、物議を醸している。

オンライン署名サイトでRaygun選手とオーストラリア選手団に抗議する活動が行われ、4万6000筆以上の署名が集まっている。

Raygun選手は自身のパフォーマンスを擁護し、創造性を重視していた。

「ブレイキンを汚した女」「非倫理的な行動」としてオーストラリアの代表選手を非難。4万5千人の署名が集まる事態に

パリオリンピックで初めて採用された種目、ブレイキンで、独特のパフォーマンスを披露するも「0点」を獲得したことが話題となったオーストラリア代表のレイチェル・ガン選手(ダンサー名はRaygun)。五輪閉幕から数日経つも、いまだに新たな話題で注目を集めている。

『USウィークリー』誌によると、オンライン署名サイト「チェンジ・ドット・オーグ(Change.org)」ではオリンピックの閉幕後、Raygun選手とオーストラリア選手団のアナ・メアーズ団長に抗議する署名活動が開始され、わずか数日で4万6000筆以上の署名を集めているというのだ。

この署名キャンペーンを開始したのは「Someone Who hates corruption(腐敗を憎む者)」というアカウント。彼らは、オーストラリア首相のアンソニー・アルバニージー氏とオーストラリア・オリンピック委員会(AOC)に向けて宛てた手紙を作成している。

その手紙の中で、「Raygun選手は、ブレーキングダンスに関する自分自身の運営組織を設立しており、自らが有利になるよう選考プロセスを操作した」などとして批判されている。また、「彼女のそうした行動により、出場資格があるほかの選手たちが、不当に見落とされることになった」とも。

また、Raygun選手は人々に対して「ガスライティング(故意に誤った情報を示し、相手に自らの認識や記憶、知覚、正気を疑わせる心理的虐待)を行い、本物のアスリートたちの努力を台無しにした」と非難されている。

首相宛てのこの手紙には、「ブレイキンを汚した彼女の非倫理的な行動について、このスポーツのコミュニティーに対する世界的かつ公式な謝罪を要求する」と記されており、徹底した調査の実施が求められている。

さらに、手紙の最後には「オーストラリアは……オリンピックに向けた選考過程のあらゆる面において、公正さと透明性、誠実さを保つという原則が守られるようにしなければならない」とつづられている。

この署名キャンペーンに対し、Raygun選手もメアーズ団長も、いまのところ何の反応もみせていないもよう。だが、Raygun選手は試合後の記者会見で次はのように語り、自身のパフォーマンスを擁護していた。

「もともとパワームーブ(力強いエネルギッシュなダンス)では、それらを最も得意とするほかの有力選手たちに勝てなかったでしょう。私は到底、対戦相手のレベルには劣っている。ですから、創造性を取り入れたダンスをしました。私の動きはすべて、私自身が生み出したオリジナルダンスです」

創造性は彼女にとっても、ブレイキンというスポーツにとっても非常に重要な要素であり、ステージでは「自分自身の芸術的な才能を披露していただけ」と主張を続けた。