山西惇【2】「相棒」の角田課長役でブレーク!おなじみのパンダカップは2代目

AI要約

劇団そとばこまちに入団した山西惇さんの経歴や活動について紹介。舞台からテレビドラマ、映画への活躍など多岐にわたる。

「相棒」シリーズにおける角田課長役の評判やキャラクターの魅力、長らく演じている感想など。

角田課長の愛用しているパンダのコーヒーカップにまつわるエピソードやファンからの反応について。

山西惇【2】「相棒」の角田課長役でブレーク!おなじみのパンダカップは2代目

京都大学に入学した1回生の時に「劇団そとばこまち」に入団した山西惇さん。大学卒業後、退団して就職したものの、2年目に再び入団。劇団初の東京進出となる「本多劇場」での公演が会社のハワイ研修と重なったために退職。4代目座長となった生瀬勝久さんと2001年に「劇団そとばこまち」を辞めるまで、ともに多くの舞台を製作。同年、「相棒pre season」(テレビ朝日系)の第2話に出演し、2002年には「相棒」が連続ドラマに。「Dr.コトー診療所」(フジテレビ系)、映画「サラリーマンNEO劇場版(笑)」(吉田照幸監督)、「クイズプレゼンバラエティー Qさま!!」(テレビ朝日系)などに出演。今年「エンジェルス・イン・アメリカ」、「闇に咲く花」で第31回読売演劇大賞最優秀男優賞、第74回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞して話題に。

2001年、山西さん演じる「暇か?」でおなじみの組対5課(現・薬物銃器対策課)の角田課長は、「相棒pre season」の第2話「恐怖の切り裂き魔連続殺人!」で初登場。ともに「劇団そとばこまち」を退団した生瀬さんも寺脇康文さん演じる特命係の亀山刑事の大学時代の同級生で東京地検の検事、そして「平成の切り裂きジャック」と呼ばれた浅倉禄郎役で出演している。

――退団されたその年に「相棒pre season」が放送されて

「何かそんなにうまいタイミングだったんだなって」

――その時には2時間ドラマでしたが、まだ連続ドラマになるということは?

「何も決まってなかったです。それで、もう1個2時間ドラマがあって」

――連続ドラマになると聞いた時はいかがでした?

「これは川原(和久)さんともよく話すんですけど、連続ドラマになる時に『これで俺たちクビだな』って思ったんですよ。『ああ、そうですか。ゴールデンの1時間枠になりますか。じゃあ我々はクビですね』って思いました。レギュラーをみんな一新すると思ったんです。

でもそこは、『相棒』を立ち上げた須藤(泰司)さんというプロデューサーさんがステキだったんですよね。『皆さんあっての相棒ですから、皆さんを外すなんてことは絶対しませんよ』って言ってくれて。それが本当にありがたかったです」

――「相棒」は、山西さん、川原さん、大谷亮介さん、六角精児さん、山中崇史さん…舞台出身の方が多いですよね

「『相棒』の東映のプロデューサーの須藤さんが同志社(大学)でお芝居をやっていたんですよね。だから僕らが学生の時にやっていた芝居も多分見てくれていて、それもあって舞台の人たちを起用してくれているのかなと思いました」

――現在も続いている大人気シリーズで映画化、スペシャルドラマにもなって

「最初の第1シリーズが始まった時、とにかく本が面白いなあと思って。1時間でよくこんなにいろんな要素を入れて、しかも同じパターンの話じゃなくて、『今度はこっちから来たか』っていう感じで、毎回面白いなあって。

これがうまくどうにか世の中に伝わらないものだろうかっていうのは、初期の頃はずっと思っていまして。やっぱり『今、何やっているの?』って聞かれた時に『相棒っていうドラマをやっているんですよ』って言うと、『水曜の枠ね』って言われるんですね。みんな知ってる。でも、見たことはないと。

それは、やっぱりDVDになったことがすごく大きかったと思うんですよね。DVDにしてTSUTAYAとかでみんなに借りて見てもらったら、お話は絶対面白いんだから、もっと見てもらえるようになるんじゃないかって。そう思っていたらDVDになって、それからだんだん評判が上がっていって、やっとみんなにわかってもらえた。面白がってくれるようになったっていう、この時期はすごくワクワクしましたね」

――皆さんキャラクターが立っていて、角田課長もパンダカップを持って飄々と現れると思っていたら、正義感が強くて、時には熱くなって涙して…。とても印象的ですよね

「いろんな脚本家の方が参加してくださって、それぞれがまだ書かれてない部分を書いてやろうみたいな感じで作ってくれるのでありがたいですね。それぞれのキャラクターが深みを増していって」

――角田課長は、演じられていていかがですか?

「プレシーズンからなので、もう20年以上ですからね。一つのキャラクターをこんなに長くやらせていただくのは初めてだし、人生の半分いっちゃうんじゃないかっていうぐらいですから。特別な存在です。他の仕事をする時に角田さんのキャラが出てくることはほぼないと自分でも思っているんですよね。大事にポケットにしまってあるというか」

――「角田課長」って声をかけられたりしますか?

「『角田さん』って言われます。エレベーターで2人っきりになったりした時、急に『今日はお暇じゃないんですか?』って言われたりはします(笑)」

――パンダのコーヒーカップも可愛いですよね

「あれもあんなに話題になるとは思ってなくてね(笑)。あれは、(最初の)寺脇(康文)さんのシリーズの時に、寺脇さんが子どもにあげちゃうんですよ。だからあのカップは2代目なんです。初代のカップもパンダの絵は描いてあったと思うんですけど、パンダが(縁に)しがみついてなかったんですよね。

それで、スタッフさんも遊び心があるから、ネクタイの柄とか、スマホのストラップとか、 お弁当の下に敷いているランチョンマットとかもパンダにしたりして。『ここまで俺、パンダ好きなんだ』って(笑)。実際パンダに愛着を感じるようになりましたね、本当に」