夏真っ盛り 思わずゾッとしてしまう「怪談師」で涼もう 全方位ch

AI要約

夏真っ盛り、怪談師たちの活躍が目立つ季節となっている。テレビ番組やイベント、YouTube配信などでプロの怪談話が人気を集めており、リアリティ溢れる怖い話が視聴者を魅了している。

怪談師たちの怪談は、抑揚の効いた口調や独特の雰囲気で、一般の話でもゾッとさせられる内容になっている。例えば、深夜のコンビニで主人公が体験した不気味な出来事など、独自のストーリーテリングが魅力だ。

怪談師たちはテレビだけでなく、YouTubeやライブイベントなど幅広く活動しており、正体不明の怪異や山のミステリーなど、さまざまな怖い話を聞くことができる。この夏、怪談師たちの活躍に注目が集まっている。

夏真っ盛り 思わずゾッとしてしまう「怪談師」で涼もう 全方位ch

夏真っ盛り、怪談に触れる機会が増えてきた。最近は「怪談師」という肩書を持つ怪談話を披露するプロが、テレビやラジオ、YouTube、ライブイベントに執筆など、幅広く活躍している。

テレビ大阪の深夜番組「初耳怪談」には島田秀平さんを司会に吉田猛々さん、松原タニシさん、響洋平さんら人気怪談師が登場する。抑揚の効いた口調で語る怪談は、さすがプロ。何げない話にも思わずゾッとしてしまう。

ある回のテーマは雨。夜間帯に一人、コンビニでアルバイトをしていた男性の体験談が語られた。

どしゃぶりの深夜、来店客は誰もいなかった。午前2時半、入り口のチャイム音が鳴った。髪の長いびしょぬれの女性が入ってきて、ぬれた前髪で顔を隠したまま、「あのぉ、このへんにお地蔵さまはありませんか?」と聞いてくる。場所を教えると礼を述べて、雨の街に消えていった-ゾクッとしてしまった。

怪談師たちはインターネット配信でも活躍している。テレビよりも時間が長くて、じっくりと聞き入ることができ味わい深い。

YouTubeの「オカルトエンタメ大学」に登場する田中康弘さんが語るのは、フィールドワークの手法で猟師らから聞き取った山のミステリー。北海道の山奥にある工事現場。丑三(うしみ)つ時、白い服を着た子供が一人で現れ周辺を歩き出し、作業員らは震え上がったという…。

田中さんは、山と渓谷社から出版した「山怪」シリーズのベストセラー作家であり、作品がNHKのドキュメンタリー番組「異界百名山」の原案になったこともある。古来、異界とみなされてきた山で起こる説明のつかない状況、例えば火の玉や異音などを東北ではキツネ、四国ではタヌキのせいにするのだとか。そんな話の数々には、柳田国男の「遠野物語」を思わせる、妖しくも昔懐かしい民俗学的な趣がある。

この夏、怪談師たちはイベントでも忙しい。「初耳怪談」では、来月31日に大阪市内でイベントを予定している。大阪メトロと竹書房は、文庫「メトロ怪談」の刊行記念として9月22日、大阪市の鶴見検車場で、怪談師で作家の中山市朗さんと田辺青蛙(せいあ)さんがイベントを行う。背筋の凍る怪談が、猛暑をしのぐ一興となりそうだ。(由)