竹内都子、『ドラえもん』でジャイアンのママ役に抜擢され19年。極秘だった声優オーディション「呼ばれたのは…」

AI要約

竹内都子(たけうち・みやこ)さんはお笑いコンビ・ピンクの電話としてだけでなく、俳優、声優としても活躍している。2005年にはアニメ『ドラえもん』シリーズでジャイアンのママ役の声優に抜擢され、そのキャラクターにインパクトを持っている。

声優としての仕事は昔から経験があり、アニメ『夢のクレヨン王国』では清水よし子さんと共に声優を務めていた。声優の仕事はアドリブやタイミングなど繊細な技術が必要であり、その難しさを感じている。

コロナ禍により声優の録音スタイルが変わり、ひとりずつ仕切りで録音するスタイルになったが、竹内さんはその変化に適応して楽しんでいる。

竹内都子、『ドラえもん』でジャイアンのママ役に抜擢され19年。極秘だった声優オーディション「呼ばれたのは…」

お笑いコンビ・ピンクの電話としてだけではなく、俳優、リポーター、声優などさまざまなジャンルで活躍している“みやちゃん”こと竹内都子(たけうち・みやこ)さん。

1995年に交際11年を経て俳優・菅原大吉さんと結婚。夫婦でタッグを組んだ「夫婦印(めおとじるし)」プロデュースによる2人芝居をこれまでに3本上演。2人芝居『満月~平成親馬鹿物語~(改訂版)』(作・演出:水谷龍二)を2024年8月17日(土)の米沢公演をはじめ、全国5都市で上演することに。

2005年、アニメ『ドラえもん』シリーズ(テレビ朝日系)でジャイアンのママ役の声優に抜擢。2006年には『ドラマ30 家族善哉』(TBS系)で連続ドラマ初主演を果たし、連続テレビ小説『まんぷく』(NHK)、ドラマ10『燕は戻ってこない』(NHK)など話題作出演が続いている。

もともとお芝居がやりたかったという竹内さんは、ピンクの電話の結成翌年にはドラマに出演。2005年には、アニメ『ドラえもん』シリーズのジャイアンのママの声を担当することに。

――『ドラえもん』シリーズのジャイアンのママの声を担当されて、約20年になるのですね。

「はい。早いものですね。最初は『ドラえもんのオーディションを受けてください』って連絡が来たんです。でも、ドラえもんの声優のオーディションをするということは秘密で…ということだったから、呼ばれたのは夜中の1時くらいでした。『夜中の1時に行くの?』みたいな感じで(笑)。

そこで、『ドラえもん』のセリフをいくつか読んで。『今までのドラえもん的なしゃべり方でやってください』とか、『まったく違うあなただけのドラえもんでやってください』とか、『違うキャラクターでやってください』って言われて、いくつか撮って。だから、ドラえもんだけじゃなくて、声質でいろんな人を見ていたんだなという気はしました」

――ジャイアンのママの声、いいですよね。

「ありがとうございます。毎回一言とか二言、怒鳴りに行っています(笑)」

――声優のお仕事は前にもされたことがあるのですか。

「すごく昔に『夢のクレヨン王国』(テレビ朝日系)というアニメをよっちゃん(清水よし子)と2人でやっていました」

――画に合わせて声を…というのは難しそうですね。

「そうなんです。最初は本当に難しくて、今でもそうですけど、『夢のクレヨン王国』のときも、『アドリブで』と言われても意味がわからなかったです。

アドリブって何か言わなきゃいけないって思うじゃないですか、芸人さんとかは。『ドアを閉めるときにアドリブでください』って言われたら、『ただドアを閉めるだけなのに、アドリブで何をしゃべるんだろう?』とか思っていましたけど、本当にちょっとした音みたいなのをアドリブって言うんですよ。

だから、たとえば『ジャイママが荷物を移動させているのをアドリブでお願いします』って言われたら、台本にはなくても『シュッ!』というような音は入れるとか。それを声優界ではアドリブって言うなんてわからないですよね。

あと、道の向こうから来て、顔がだんだん出てくるというのがあるじゃないですか。でも、そのセリフはもうちょっと前からしゃべりはじめる…というようなことも、みんなうまいんですよね。

しゃべりはじめて、その尺が終わるぐらいでちゃんと終わっているんです。出てきてからしゃべっちゃうと間に合わないんですよね、終わりに。そういうのが難しいんです。早くしゃべればいいってものでもないし、早くしゃべりすぎると『パクっています』って言われるんですよ。それは早く上がったということで、きっちり合わせるのがなかなか難しい。

ジャイママって、登場が1カ月に1回とか2カ月に1回なんです。毎回やっていると慣れると思いますが、微妙にちょっと時間が空いて忘れた頃なので。

声優さんって、マイクが3本ぐらいあって、そこに全員いて自分の番になるとマイクの前に行ったり、違うマイクを選ぶときにはサブに目で合図して…とか、みんなアクロバットみたいになりながらやっている感じだったんです。

ジャイアンのママは、一言とか二言で、しかも息子と2人のシーンが多いから、そんなに大変じゃなかったんですけど、ひとりで何役もやっている人は本当にすごくて。『すごいなあ、声優さんって』って思っていたんですけど、コロナ禍になって、そういう風に全員が一緒に…というのはできなくなっちゃったんですよ。

それで結局、スタジオも地下1階、2階、3階に分けて、ひとりずつ仕切りでブースを作って1個ずつのマイクでやるようになったので、それで助かりました。アクロバットみたいな動きをしなくても、私はこのマイクでやればいいんだって(笑)」

――今もそのままですか。

「いいえ、この間行ったら戻っていました。今は2班ぐらいに分けてはいますけど、仕切りとかアクリル板もなくなっていました。やっぱり録るほうも大変ですものね。1個1個別にスイッチャーをやらなきゃいけないし。こっちはまたちょっと大変なところに飛び込まなきゃいけないけど(笑)。

でも、私の場合は、声優と言っても、本当にみんなに笑われるぐらいの感じですよ。みんなが録り終わってから、『じゃあ、竹内さん、お願いします』って言われてスタジオに入って、すぐに終わったりするので(笑)」

――でも、とても印象的なキャラですね。

「そうですね。そんなにたくさんは出てないけど、ジャイママってインパクトあるキャラクターなのでありがたいです」